求められる5つの営業能力とは?営業力向上を目指すために

インターネットと関係しないビジネスはあり得ない現代でも、昔ながらに人と人とのコミュニケーションで成立するのが「商談」です。その商談を成立させる営業力の向上を目指すために、求められる能力は様々です。

この記事では、特に重要な5つの営業能力と、営業力を高める方法、またその能力を活用するITツールをご紹介します。

1.必要とされる5つの営業能力

AI時代にも無くならないと予想されているのは、人間特有の「クリエイティビティ」を持った人材です。営業の業務の中でも、顧客管理や資料作成などの事務処理は機械にとって代わられる未来、必要とされるのは顧客の悩みに寄り添い、傾聴し、信頼を得る人間力のある営業マンです。

ここでは、営業に大切な5つの能力を詳しく見てみましょう。

1.1 ヒアリング能力

顧客の「困った」「解決したい」を聞き取るのが営業のヒアリング能力です。商談で最も重要な点でもあります。

誰しも受動型で話を聞くだけではなく、自分の言葉を聞いてもらってこそ満足度が上がるため、ヒアリングの時点では徹底的に先方の話を聞きます。どんな問題を抱えているのか、何を求めているのか、予算や決裁者といった細かい点も引き出します。ヒアリングの段階で信頼を得られるかで、その後の商談を聞いてもらえるかが決まるため、商談よりも大切と言われています。

医者に病状を話すだけで患者が安心するように、その後の「治療法」を提案する前に、まずは患者の話を聞くのです。

1.2 クロージング能力

よくある誤解が、「クロージング=成約」というものです。成約に繋がらなくとも、先方が商品やサービスについて理解と納得をした段階で、商談は締めとなります。

提案している商品が高額であればあるほど、その場で即決という事はありません。その場で答えが出なくとも、前向きな流れを双方で感じて場を締める事がクロージングです。決裁者や権限者と直接話す場を設けてもらうなど、次につながる機会を作るよう心がけます。

また、クロージングのポイントは的確なヒアリングにあります。的確にヒアリングを行うことで見込み客の潜在していた課題を発見することができます。課題を発見して相手にとって満足のいく解決へと向けた提案をすることによって、クロージングに繋げることができます。

ヒアリングができていない場合、決済と全く関係のないポジションの人と商談したり、ニーズがないのにお話だけという時間が長く続いたりと生産性の悪い営業活動になってしまいます。

1.3 コミュニケーション能力

営業においてのコミュニケーション力とは「話すのが得意」、「明るい」といった一般的な社交性とは異なります。相手の懐に入り、信頼関係を得られるかが営業のコミュニケーション力です。

経営に課題を抱えており、解決を見出したい人にとっては、元気な体育会系の人が猛プッシュしても売れる訳ではありません。「トップセールス・人見知り」で検索すると、数多くの成功談が出てくる事からも、話下手は営業にとってマイナスではないのです。

相手を尊重し傾聴できる、この人は自分の課題を聞き取ってくれると「相手に感じさせる才能」、それが営業のコミュニケーション能力です。

1.4 課題分析能力

売り込み型営業は、一昔前まで主流でしたが、現代ではほとんど通用しません。営業とは自社の商品を売り込む存在ではなく、顧客の課題解決方法を共に考えるビジネスパートナーです。そこに必要なのが、課題を「分析」する能力です。

直球に「何か困っている事はありませんか」と聞いても、すぐに答えは得られないでしょう。顧客が抱える課題には自覚がある場合とない場合があるからです。市場や競合、その会社自身を事前調査し、「こういう課題がありそうだ」と検討を付けてから商談に臨むと良いでしょう。

その様な「顧客自身も把握していない課題」を見つけてくれるパートナーは、先方にとって価値ある存在になります。

1.5 時間効率化能力

訪問営業は日中外回りをし、会社に戻ってからフォローの雑務をするとなると、どうしても残業が発生しがちな職種です。監視の目がないからこそ、外出中に中だるみも起きてしまいます。

しかし、営業成績は商談中だけでなく小さな隙間時間のより集めで、一つでも多くの見込み客を開拓する事でも上がります。時間効率化能力に長けている営業マンは、一筆書きの経路で無駄なく外回りをする、デバイスを活用し移動時間に雑務を済ませる、などの工夫をしているものです。

100件営業をして10%の成約と、1000件営業をして5%の成約では、言わずもがな後者の利益が圧倒的なのです。商談能力を高めるのも重要ですが、時間効率を高め機会を増やす方が、利益と結果に繋がり実績が上がります。

2.営業能力を向上するための取り組み

上記した5つの能力、事前準備やアプローチ、プレゼン能力の基礎を押さえたら、日々それを高める習慣を付けましょう。

ここでは、メディアからの知識、研修での練習、トップ営業マンとの同行、そしてITツールの活用方の詳細をご紹介します。

2.1 本や情報誌から知識を得る

営業畑にいるならば、噂に聞いたトップセールスマンの逸話や、尊敬している営業マンがいることでしょう。本から知識を得る良いところは、自身で講師(著者)を選択できる点です。尊敬もしていない先輩に同行して自慢話を聞かされるよりも、自身の気持ちが開いた状態で知識を学ぶことができます。

トップ営業マンの著書の多くには、対面では語りたがらない「失敗談」が必ず載っているのも、共感しやすい点です。失敗を乗り越えたサクセスストーリーは、高い目標と鼓舞を与えてくれます。

2.2 研修や社内練習で能力を磨く

半日コースから数日の泊まり込み型まで、世間には営業セミナーや研修が満載です。幼児が大人に囲まれているよりも同年代と過ごす事で急激に成長するように、人は同じ状況の他者と並ぶと良い意味での競争意識で成長するため、研修に参加する事もおすすめです。

社内でロールプレイングなどを推奨する文化がある企業なら、波長の合う同僚と練習を習慣化する事も良いでしょう。

2.3 事前準備を徹底する

商談は、事前準備の時点で勝敗が決まります。お客様を前にしていないのに、準備だけで決まるのは不可解に思われるかもしれませんが、営業の世界では「勝敗は事前準備で決まる」と信じられており、これは学校で授業の予習をしていた方が、授業内容を理解しやすくなることと似ています。

商談においても、商談前から事前準備をすることで、商談中の質問の質が高まり、お客様から根本的なニーズを聞き出すことができます。

事前準備の1つとして、自社の商品、サービスの特徴を事前にきちんと把握しておくことは大切です。顧客にどのような質問をされてもすぐに答えることができれば、理解を促すだけではなく信頼をも勝ち取ることができます。

また、顧客の状況も知らなければ商談はうまくいきません。顧客の業界情報や力を入れている取り組みなどを事前に調べておけば、顧客の課題を解決できる商品を提案することができることでしょう。そのため、会社概要からお客様のニーズを想定することも必要です。

さらに、事前準備としてヒアリングの基本を知っておきましょう。基本を押さえてヒアリングをすることで、商談がうまい担当者という信頼を勝ち取ることできます。

ヒアリングの基本は「5W1H」です。いつ、どこで、だれが、何を、なぜ、どのように、を理解しながら顧客の話を聞いて仮説を立てます。仮説を立てるにも、事前準備によってある程度顧客の情報が分かっていれば立てやすくなります。

また、深掘りすべき項目を探ることもできます。事前準備をすることで商談におけるヒアリングを正確に行え、成約可能性を高めることができるでしょう。

2.4 常に課題と解決策を探る

課題発見能力と解決能力を養う必要性は多くの営業マンが感じています。課題発見力がなければ、ヒアリングをしてもそこで終わりになってしまいます。

営業といえばコミュニケーションに長けている、と感じている方にとっては、ヒアリングをもとに課題発見するというテーマは意外と簡単だと思っているかもしれません。しかし、営業では顧客が抱える課題を発見する技術は、コミュニケーション能力と密に関連していて、案外難しいことなのです。

営業マンは、ヒアリングで聞き出した情報をもとに顧客の潜在的課題を見つけ、解決できるサービスや商品を提案できて初めて、顧客からの信頼を得ることができます。上述のような同行した商談であっても、自分ごとと捉えて課題発見と課題解決を模索することで、能力は徐々に養われていきます。

この課題発見力と解決策を探ることは、顧客との関係性だけでなく自社の営業活動の課題を発見することにも役立つため、営業マン自身の成長にも一役買ってくれるのです。

課題を見つけなければ解決策を提示することもできません。では、課題発見力を身に着けるにはどうしたらいいのでしょうか。

1つは、改善できることがないか常に課題を探ることです。自ら課題を探しに行く姿勢を持ち、商談以外の場面でも課題について考え続けることが重要です。課題発見力は一朝一夕では身に着けられないスキルで、商談の場だけでは経験が足りません。普段は見逃してしまう小さなことにも目を付けるという習慣を意識的に作りましょう。

もう1つは新聞やニュースのチェックは日々行い、情報収集を欠かさないことです。課題の発見には直感力や発想力が必要ですが、その土台となる知識をインプットすることも大切です。自分の持っている知識量が少ないと、新しい課題の発見も少なくなります。常日頃から最新の情報を仕入れ、課題発見のための引き出しを増やすことが重要です。

2.5 自身の営業活動でPDCAを回す

PDCAサイクルとは、「Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)」のサイクルを繰り返すことです。PDCAは、日頃の仕事の能力を向上させるための有効な手段としてビジネスでは広く取り入れられています。

営業においては、事前の計画に沿ってサービスを売り込み、課題が生じた場合に原因を明らかにして改善点を挙げ、新しい計画に組み込む、というサイクルを繰り返し続ける手法です。各項目では以下の活動を行いましょう。

「Plan」では改善したい分野の目標設定を行います。

「Do」では設定した計画を実行します。

「Check」では当初計画した計画を事項できたか、結果はどうだったのかという検証・評価をします。

「Act」ではCheckで明らかになった課題や改善点を検討し、業務の改善を行い次のPlanへ反映させます。

これらのプロセスを繰り返すことで常に業務を改善し、営業活動のパフォーマンスを向上させていきます。

自身の営業に落とし込む場合は、営業を行ったあと(PlanとDo)先輩からのフィードバックをもらったらそれについて解決するアプローチを考えて(Check)実践し(Act)、うまくいったか検証するPDCAサイクルを回すことが重要です。

営業マンは自身のスキルを向上させることで、組織全体の営業レベルを上げることに繋げることができます。効率的な営業体制を構築することで、1人ひとりが仕事のしやすい環境を整えられるようにもなっていきます。

なお、PDCAは1度計画実行したら終わりではありません。結果を評価して実行するプロセスを繰り返すことによって、パフォーマンスを向上させ続けることを目的とします。

自社をとりまく環境に素早く適応し、刻一刻と変化する市場ニーズに合わせて商品を提供するためにも、営業マン個人だけではなく企業としてPDCAに取り組むことが大切です。

2.4 能力の高い営業マンに同行する

現場に同行し、場を共有すれば、本や研修とは違うリアルな学びが得られるでしょう。トップ営業マンのトークは、身内が聞いても「もっと聞いていたい」と感じる引きがあるものです。

それと自分の違いは何か、また、トークだけではない服装や身振り、傾聴の態度も感覚で学び取る事ができます。訪問先を出たら、先輩から学ぶ時にはメモを取る事をおすすめします。熱心に聞いてくる相手に対し、人は「もっと良い情報を教えてあげたい」と思うものだからです。

そういった関係をトップ営業マンと構築できれば、様々な良い縁も引き付ける事ができるでしょう。

2.5 営業支援ツールを使う

営業を「科学的」、「自動的」な営みに改善する様々なSFAツールが開発されています。SFA(Sales Force Automation)は「営業支援システム」と訳される事が多いですが、直訳すれば「営業強化の自動化」です。担当者個人が抱えがちな顧客情報の管理・分析も含まれるため、顧客マネジメントの一環として扱われる事もあります。

有名なSFAツールとしては「セールス・フォース」、「ソフトブレーン」、名刺管理の「サンサン」などが挙げられるでしょう。時間効率化能力の高い営業マンは、雑務はITシステムに落とし込み、自分の時間を浪費する必要がない様マネージしているものです。

SFAツールを使う重要な目的は2つあります。

1つは営業活動を属人化させないことです。営業活動は、個人のスキルに依存し、属人的になりがちです。属人的な営業にも良い点はありますが、組織全体としてパフォーマンスの向上を考えたときには属人的ではなく、ノウハウや情報が共有されていた方が良いのは言うまでもありません。

もう1つは効率アップです。SFAを活用することで、営業活動で得た情報の記録や管理を行うことができ、過去の商談履歴の閲覧や共有が可能になります。これにより、営業にまつわるさまざまな業務の効率が向上します。

3.向上した営業能力を活かすために

営業に大切な能力を会得し、向上させる努力を習慣化した後はどんな事ができるでしょう。働く環境、組織そのものが効率化されれば、営業はかつての根性論でなく、もっと合理的な知見をベースとしたテクニックとなっていくはずです。

3.1営業組織を効率化する

人々の生活やビジネスがITの発展で劇的に変わっている中、営業マンはひたすら電話をかけ、アポイントが取れた顧客を訪問しています。この、手法というよりも商習慣が何十年も変わっていない事が驚くべき事でしょう。アナログであろうと効果的な方法ならば継承されるべきですが、「商習慣」の多くは、先人の思い込みと変化への忌避です。

インサイドセールス(=メールや電話での営業)が欧米で主流となったのは、「先方に失礼、訪問が当然」という商習慣が実は営業側の思い込みであり、インサイドセールスの方が顧客にとっても利便性があるという理解が早急に広まったためです。

3.2オンライン商談で効率化

オンライン商談とは、ネット上のコミュニケーションツールを活用して商談する方法で、外出する事なくあらゆる場所にいる顧客と商談が可能なシステムです。社内で本格的な商談ができるのは、営業マンにとって大変効率的であると同時に、出先で資料が足りなくなった等のトラブルがなく、常に最新・最適な資料を先方に提示できるなど、顧客にとってこそ利便性があります。

国境が希薄になったビジネスシーン、特に欧米で主流になりつつある営業手法です。

3.3オンライン商談ツール「bellFace」とは

オンライン商談ツールの中でも、導入社数No.1の実績を持つのが「bellFace(ベルフェイス)」です。

ベルフェイスは、顧客側に準備や負担が全く生じない点が画期的です。ブラウザやデバイスに制限はなく、ソフトのダウンロードやインストールも必要ありません。IDやパスワード等も不要で、そもそも発行されません。

顧客側はネットで「ベルフェイス」と検索し、クリックで表示される4桁の番号を営業マンに電話で伝えるだけ。するとそのネット画面に、すぐに営業マンの顔が動画で表示されます。会話は電話回線で行うので、ハウリングや通話の途切れもありません。

ベルフェイスを導入することにより、昔ながらの顔を見る商談で、使い慣れた電話というツールを使いながら、訪問営業以上の商談ができるのです。

4.まとめ

営業力向上を目指すために出来うる自助努力、また、組織として受け入れるべきIT時代の活用事例をご紹介しました。

ごく近い将来「商談をするためにわざわざ移動していた」事が驚きを持って振り返られる日が来るでしょう。それでも商談を成功に導くのは、対面する人と人の信頼関係です。人間力のある営業マン目指し、日々の能力向上を習慣化したいものです。

関連記事

  1. 【2019年版】セールスイネーブルメントとは?定義と導入手順

  2. 「1日何件電話をすれば結果は生まれるのか?」の真実

  3. 営業成績は”雑談”で決まる!関係値が高まる雑談のコツとは?

  4. 営業マンの平均残業時間は?年齢・年収・家族構成別の調査結果を公開

  5. テレマーケティングとは?メリットと成功のポイント5選

  6. 自分の営業数字を上げるために意識すべき3つのポイント

  7. 営業で刺さる5つのコミュニケーションスキルをご紹介!

  8. 営業の仕事内容と効率化方法を徹底解説!!

オススメ記事

  1. セミナーレポート

  2. 営業ノウハウ

  3. 営業インタビュー

最近の記事