営業に役立つビジネスフレームワーク10選

ビジネスフレームワークという言葉をご存じでしょうか。

営業現場において、「どうやったらお客さんが集まってくれるのか?」「この売り方を続けていて本当によいのだろうか?」と悩んだことがある方も多いと思います。

そんな悩みを解決する手助けとなる道具がビジネスフレームワークです

今回の記事の前半部分では、営業現場で役立つビジネスフレームワークを10個に絞って、それぞれの概要を説明した上で、実際の現場で活用するメリットについてご紹介します。

後半部分では、そのビジネスフレームワークを営業シーンで具体的にどのように活用すればよいのか、いま世の中で求められている「コンサルティング」型の営業スタイルの中での活用方法について解説します。また、時代の要請による商談の在り方の変化のなかで、どのような商談の在り方が求められているのか解説します。

ビジネスフレームワークとは?

ビジネスフレームワークとは、様々な経営環境や経営戦略を分析するときの「枠組み」や「構造」として考え出された手法です。

具体的には、ビジネスの現場にいる皆が共通して範とすることができる考え方であり、意思決定、分析、問題解決、戦略立案など幅広い場面で利用できる枠組みのことを指します。

営業でフレームワークを活用するメリット

営業でフレームワークを活用するメリット

ビジネスフレームワークは、ビジネスにおける成功パターンをフォーマット化し、手順や考え方を明確に示したものであると述べました。

これは、ビジネスの現場で直面するさまざまな問題をどのように対処するべきかという思考のポイントを規則として捉えることで、いつ誰が用いても問題の所在を明らかにでき、何が必要なのかを論理的な考え方で明らかにするための役割を果たします。

資源の集中

営業現場においてもビジネスフレームワークを活用することで、新たな視点や切り口により、ゼロから問題に対処するよりも、遥かに効率的で質の高い分析結果が得られます。具体的には、ビジネスフレームワークを通じて、成果が出やすい部分に思考対象を絞ることができます

そうすることで、目的達成のために必要な領域を明らかにすることができ、実際の営業場面で、集中すべきポイントに焦点を当てて行動を取ることができます。

コミュニケーションツール

また、フォーマット化された公式ともいえるビジネスフレームワークは、営業現場において顧客やメンバー間の共通認識・共通言語となり、各々の認識のズレをなくし、チームが一体となって一つの問題を対処していくことを容易にします。

これは、いつ何を、何のためにそう考えるのかという認識の共有を、ビジネスフレームワークという一つのフォーマットとして言語化することによってはじめて可能となります。

営業に役立つビジネスフレームワーク10選

営業に役立つビジネスフレームワーク10選

ここでは、実際に営業現場で活用可能なビジネスフレームを、10選ご紹介します。

「3C分析」

3C分析は、「Company(自社)・Customer(顧客)・Competitor(競合)」の3つの関係性から会社の現状を分析するときに使用されるフレームワークです。下記、3点について整理します。

  1. 「自社」にとって他社ではできない強みは何か
  2. 「顧客」の性別・年齢・価値観などからニーズをくみ取り、ターゲットを明確にする
  3. 「競合」他社の現状、市場での評価、自社との差異は何か

メリット

3C分析を行うことで、限られた経営資源をどこに集中したらよいのかという、事業の方向性を定めることができます。

「4P理論」

4P理論とは、マーケティングミックスとも呼ばれ、企業が商品やサービスを販売するために使用されるマーケティング要素であるProduct(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(プロモーション)の4つについて競合他社と比較し、「何を、いくらで、どこで、どうやって売れば効果的か?」を分析していく考え方です。

メリット

分析を通じて競合他社に対する自社の強み・弱みが明らかになり、直接ターゲットに訴えかける具体的な施策を生み出すことが可能です。

「AIDMA&AISAS」

AIDMA(アイドマ)とAISAS(アイサス)は、ともに消費者の購買行動のプロセスをモデル化していくマーケティング理論です。

両者の違いは、AIDMAが消費者の購買プロセスを5つのステップに分けて考えるのに対し、AISASはAIDMAの考え方をインターネットが普及した現在に落とし込んだもので、大手広告代理店・電通によって提唱・登録されました。

とくに「Search(検索)」、「行動段階(Action)」、「Share(共有)」の過程を重視していることが特徴です。

メリット

とくにAISASでは、インターネット時代の消費行動の変化により対応した分析によって、きめ細かなプロモーション戦略の検討ができます。

「5W1H」

5W1Hとは、Who(誰が)、Where(どこで)、What(何を)、When(いつ)、Why(何故)、How(どのように)の頭文字をとった言葉で、ビジネスの現場のみならず世間で広く知られている概念です。情報伝達・共有、文章構成、アイデア出しなど、ビジネスのさまざまな場面で使えるフレームワークです。

メリット

ものごとを「いつ→どこで→誰が→何を→何故→どのように」の順番で構成し報告することで、6つの局面に簡潔にまとめ上げることができるので、まず自分自身にわかり易くなり、伝達の場面での誤解をなくして効率性を高めます。

「ロジックツリー」

ロジックツリーとは、1つの課題をツリー状に分岐させ、分解された小さな課題ごとに意味・原因を探っていくことで、最終的に解決策を見つけ出すという手法です。

メリット

誰でも取り組めて実践的な手法なので、問題の発見・原因の特定・解決策が見つけ易くなります。また、優先順位を設定してチームをどう動かしていったらよいのかというイメージが持ちやすくなります。

「SWOT分析」

SWOTとは、「企業のStrength(強み)・Weakness(弱み)・Opportunity(機会)・Threat(脅威)」の頭文字から来ています。SWOT分析とは、自社の内部環境の強み・弱みを、競合他社・法律・市場トレンドといった外部環境との関係性の中で分析するフレームワークです。

メリット

内部環境と外部環境をバランスよく分析することで、客観的な自社の立ち位置の把握ができます。

そして、自社の強みを強化する、弱みを強みに変える、といったことを考えながらより効果的な戦略・マーケティングを決定することに役立てることができます。

さらに、分析する過程で該当事業への理解が深まり、メンバーの意思統一・連帯感が生まれるという効果も期待できます。

「BMC」

BMC(ビジネスモデルキャンバス)とは、ビジネスモデルを構築する際の要素を9つに分類し、その相関関係を図式化したフレームワークです。

メリット

BMCのメリットは、紙1枚で視覚的にビジネスモデルを把握できる点です。また、9つの要素は相互に影響しあっているため、1つの要素を変えることで他の要素の変化も促し、新たな視点が得られます。手軽に理想的なビジネスモデルを整理でき、短時間での事業計画の立案が可能です。

「リバース財務ツリー」

リバース財務ツリーとは、はじめに「最終的な利益」を設定してからコスト構造を考えていくフレームワークです。

損益計算の予測は「すべての売り上げ」を出発点とし、その後にコスト計算をして「最終的に残った利益」をゴールとすることが普通です。リバース財務ツリーでは、「最終的な利益」を出すために必要な利益率、かけられるコストなどを逆算的に考えていきます。

メリット

リバース財務ツリーを使うと、あらかじめゴールを設定することでそれぞれの局面での必要金額、かけられるコストの試算数値の根拠がクリアになり、より精度の高い計画書の作成ができます。

「TOWS分析」

TOWS分析とは、SWOT分析の応用・拡張機能と言うべきフレームワークで、「クロスSWOT分析」とも呼ばれています。SWOT分析での4つの要素を、仮説・検証の作業を通して再構成することを繰り返します

メリット

SWOT分析の弱点を洗い出し、さまざまな方向性の戦略、対策を具体的に立案することにより、ストーリー性を伴った効果的な戦略構築が期待できます。

「PEST分析」

「PEST分析」とは、マクロ環境が自社に与える影響を分析するフレームワークのことを言います。PEST分析のPESTとは、「Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)」の4つの頭文字を取ったものです。世の中の流れをこの4つの切り口で分析することで、マーケティングのチャンスと課題を見つける手法です。

メリット

ビジネスは常に世の中全体の変化、マクロ環境に大きく依存します。将来の予測は簡単ではありませんが、中長期の展望を積極的にシミュレーションすることで自社の立ち位置を明確にして、現在取り組むべき戦略を立てることが可能となります。

営業シーンでビジネスフレームワークを活用するために

営業シーンでビジネスフレームワークを活用するために

ご紹介してきたように、優れたツールであるビジネスフレームワークは、実際の営業シーンでどういう活用方法があるのでしょうか。

商談の在り方が変化している

いま、商談の在り方が大きく変化しています。ここではまず、ビジネスフレームワークを駆使した「コンサルティング」型の営業スタイルについて述べ、その上で、こうした新しい営業スタイルを可能にするオンライン商談が、営業スタイルの主流になってきた背景について説明します。

ビジネスフレームワークを駆使した「コンサルティング」型の営業スタイル

インターネットが発達した現在、顧客は必要な情報を手軽に得ることが出来ます。そのため、営業に求められるのは、単に商品の説明をして売り歩くといった従来型の手法ではなく、顧客のニーズを踏まえたよりきめ細かな提案です。

たとえば、3C分析を用いることで、顧客のニーズを予測し、自社製品と他社との違いや製品のメリットについて、先方のニーズに沿うような形で説明することができます。

また、AISAS(アイサス)理論によりインターネット時代の消費行動の変化を踏まえた顧客の購買プロセスの分析ができれば、どのタイミングで、どの顧客に対して自社製品を売り込めばよいのかといった、より緻密なプロモーション戦略の構築が可能です。

このように、ビジネスフレームワークを駆使した「コンサルティング」型の営業スタイルは、従来の足で稼ぐといった行き当たりばったりの営業手法からの脱却を実現し、人材という限られた経営資源を有効に活用する手法を提供します。

オンライン商談が営業スタイルの主流になってきた背景

「オンライン商談」とは、オフィスや自宅にいながらWeb会議システムを活用して行われる営業スタイルのことを言い、電話やメールを使うことで、オフィスや自宅にいながら実施することが可能です。マーケティング用語では、「インサイドセールス」とも言われます。

ご紹介したとおり、インターネットの発達は、きめ細かな提案ができる「コンサルティング」型の営業スタイルの必要性・有効性を明らかにしました。

このことに加え、いま営業現場では、利益確保のため首都圏以外へのセールス拡大の必要性が高まり、さらに、売り手市場が続く労働環境において人材の採用難が続いています。こうした現状に対応するために、経費を節減した、少数精鋭の営業部門による効率のよい営業が求められています。

インターネットが発達していなかった時代のインサイドセールスは、手段がメールと電話のみであったため、訪問営業に比べコミュニケーションの質で劣り、受注の歩留まりも低くならざるを得ませんでした。

こうした中、セールステック(Sales Tech)という、営業活動と情報技術を融合することによって、より高度で効率的な営業活動を目指す概念が登場します。

そして、近年のIT技術の目覚ましい進歩により、さまざまな営業場面での支援が実用レベルで可能になってきました。このテクノロジーの進展が、オンライン商談という新しい営業スタイルの誕生を促しました。

オンライン商談が注目されている背景として、人材不足により効率化を求められている営業現場での時代の変化と、インターネットをはじめとするテクノロジーの発達がクロスする地点に、オンライン商談が一番早く旗を立てることができたからだといえるでしょう。

人材不足の解消と少数精鋭の営業部門の構築

商談数の増加は受注成果の機会を増加させることでもあるので、営業パーソンの就業環境と待遇の改善が見込めます。このことは企業の採用活動を容易にし、人材不足解消という効果を期待できます。

さらに、オフィスの中で行われるテレビ会議/WEB会議では、訪問営業では難しかったベテラン営業パーソンのテクニックやノウハウを誰でも見学することができ、記録されたデータを指導用の教材として活用するといった教育的効果が期待できます。

たとえば、録画機能を活用すれば、優秀な営業パーソンの実際の営業現場での資料の使い方をそのまま映像で記録し、いつでも誰でも見返して学習することが可能です。これにより、限られた人材に経営資源を集中的に投入することで、少数精鋭の営業部門の構築を目指すことができます。

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まとめ

営業現場において、公式とも言えるビジネスフレームワークの説明から、実際の活用の方法について解説しました。

第5次産業革命の真っただ中にあると言われる昨今、あらゆる分野において革命的ともいえる変革が起きています。「営業」という、どの時代にも必要されてきたビジネス手法も例外ではありません。

厳しい経営環境とテクノロジーの急激な発達という時代の変化と共に、営業現場における商談スタイルにも大きな改革を促しており、そして、この流れは今後も続くことが予想されます。

そんな時代の変化と共に作られた、ベルフェイスなどのオンライン商談システムを、自社でどのように活用するか考えてみることには大きな意義があります。

そして、こうした新しい商談スタイルの活用を理論的に下支えするのがビジネスフレームワークです。この2つの手法を組み合わせることで、より良い営業活動が実現出来ることでしょう。

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