企業が営業職社員に求める役割とは何か?

日々、外回りの訪問営業に飛び回っている「足で稼ぐ営業」というのが営業パーソンの一般的なイメージではないでしょうか。

しかし、訪問営業では一日に回れる件数は限界があります。加えて、会社に戻ってからも、営業日報の作成、次の営業のためのアポイント取りや資料の準備など、営業以外の仕事も山積です。

ここでは営業パーソンに求められる役割と、その業務効率化のためのツールとして注目を浴びている営業支援ツールについてご紹介していきます。

営業職社員が求められる役割とは?

営業マンが求められる役割とは?

営業パーソンは、集客、顧客の維持・管理と幅広い役割を担っているため、日々の訪問や資料作等業務に追われているのが現状です。日々の業務に忙殺されてしまい、本来の役割について意識することがなくなっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

営業職としての基本の役割を理解することは、顧客への価値提供を担う営業として、必要不可欠な要素です。ここでは、営業パーソンの最も重要かつ基本的な役割である、売上/利益を創り出すこと、企業のフロント的な役割に立つことについてご紹介します。

売上&利益を創り出す

営業が取ってくる仕事の量によって、企業の売り上げが決まると言っても過言ではありません。そのため、営業活動を通じて売上を創り出すことは、営業パーソンにとって重要な役割です。

しかし、売り上げを作り出すためには、顧客の課題を解決し、満足してもらうことが不可欠です。その基本ができていなければ、売上と利益捻出は長続きしません。

企業のフロント的な役割

営業は、会社を代表して顧客と商談をする、会社のフロント的な役割を担っています。フロント的な役割とは「直接顧客と接触を持つ部署」を指します。そういった企業の顔としての役割を持つ営業は、臨機応変な対応力が求められます。

営業パーソンが役割を遂行する上での課題とは?

営業マンが役割を遂行する上での課題とは?

要求される役割を遂行しようがんばっているものの、解決しなければならない課題が山積みになっていて、なかなかうまくいかないという営業職の人も多いでしょう。

そこで、営業の業務における4つの代表的な課題を挙げ、その解決を目指すために有効な取り組みについて紹介します。

受注率が低い

会社の売上と利益を作り出すのが役目である営業にとって、受注率が低いというのはもっとも深刻な問題です。受注率を上げるために達成すべき課題としては、「顧客の確度による優先順位を適切につける」「属人化してしまっているノウハウをメンバー間で共有できるようにする」などが考えられます。

どちらの課題を解決するのにも有効となるのは、営業業務の中であいまいになってしまっている要素を極力排除し、具体的な数字や根拠を伴うデータを記録することです。

例えば、顧客の確度に基づいて優先順位をつけたリストを作成したとしても、その「確度」が個人の勘や経験によって判断されたのであれば、そのリストがメンバー全員の役に立つとは言いがたいでしょう。

ある営業スタッフは、「キーマンと商談ができた」ならば、受注確度は60%くらいだと考えているものの、他のスタッフは同じ条件でも確度はまだ40%ほどだと考えるかもしれません。これでは、案件をスムーズに引き継ぐこともままならなくなってしまいます。

しかし、あらかじめチーム内で統一された基準を決めておき、顧客の確度を管理するのであれば、こういった個人間のギャップを減らすことができます。

記録する顧客のデータも「どのくらいの予算で」、「いつまでに」、「誰が決裁権を持っているのか」といった具体的なものを蓄積しておけば、それをメンバー間で共有することでより高い精度で顧客の優先順位をつけることができるようになります。

優先順位が適切につけられていれば、これまでよりも効果的に営業を進めていくことができ、受注率の上昇にもつながるでしょう。

営業活動の効率が悪い

顧客訪問を行うのに長い移動時間がかかってしまう、せっかく訪問したのに相手の温度感が低く手ごたえが感じられないなど、商談関連の業務効率が悪いことに悩んでいる営業職の人も多く見られます。

商談の効率が悪いと多くの時間を浪費してしまい、その結果他の商談もなかなか進められずに、成約数も伸び悩むという悪循環に陥ってしまうおそれもあります。

そこで有効となるのは、営業活動に占める電話やメールによるアプローチなどの「インサイドセールス」の割合を増やすことです。顧客確度の低いうちから顧客を訪問して営業するのは、移動にかかる時間や費用がもったいないことに加え、成約率も高いとは言えません。

それよりも、短時間で多くの顧客にアプローチできるインサイドセールスを通じてじっくりと見込み顧客を育てて、確度の高い顧客となったときに訪問の商談につなげることを目指す方が効率的です。インサイドセールスであれば、営業の肉体的・精神的な負担も大きく軽減することができます。

商談だけでなく各種業務にも追われる

商談の効率が悪いことに悩んでいる営業をさらに追い込むのが、商談以外の事務処理業務の繁雑さです。

例えばその日最後の営業先から帰社したものの、そこから日報を書き上げるのに時間がかかってしまってなかなか帰宅できないことや、顧客に提出する見積書の作成が出先でできなかったり、時間がかかったりすることに不満を抱えている人も多くいることでしょう。

売上のために必要な業務であるとわかってはいても、単純な事務処理に拘束されることでストレスを抱えていては、メインの商談業務にも悪い影響が出てしまいます。

わずらわしい事務処理業務の効率を改善するには、業務を支援してくれるITツールを導入するのが有効となります。

しかしここで注意したいのは、用途が限定的なツールをいくつも導入したり、操作が複雑でなかなかうまく使いこなせないツールを導入したりしてしまうと、かえって事務処理に手間がかかってしまう可能性があるということです。

例えば限定的な用途のためだけに導入した複数のツールの中に、その用途以外の機能が重複しているものがあると、どのツールを用いたらいいのか使い分けに迷ってしまいますし、さらによく似た機能を持つツール間で操作性が異なっている場合などは大きな混乱のもとになります。

こういった混乱を回避するためには、名刺の管理から日報の報告や目標の管理までを一元的に行えるツールを選ぶことや、関連したツール間での引継ぎや共有がスムーズなツールを選びましょう。

また、ツールを選ぶうえでまずは現状の営業の課題を分析して明確化し、必要となるITツールの機能や導入目的を把握しておくことが重要です。

営業スキル不足

単純に営業のスキルが不足しているというのも、売上が伸びない理由の1つとして考えられます。営業スキルでもっとも大事なポイントとなるのは、やはり顧客とのコミュニケーションスキルです。

商談の場でうまく顧客のニーズや課題を聞き出せなかったり、こちらから気付くことができなかったりすると、知らず知らずのうちに多くの機会損失を招いてしまっている可能性があります。

たしかにコミュニケーション能力というのは、はじめから優れたものを持っている人もいれば、そうでない人もいます。しかし、営業に必要なスキルとしてのコミュニケーションであれば、セオリーを理解することで後天的に身につけることができます。

例えば、営業成績の優秀なスタッフや先輩スタッフが、営業を苦手としているスタッフの商談に同行してサポートしたり、営業ロープレを通して体感的にノウハウを身につけさせたりすることで、営業スキルを向上させることは十分可能です。

そうしたフォローにより成功体験を積むことで、自信を持ってコミュニケーションをとることができるようになるでしょう。

営業の役割を効率良く遂行するために

営業の役割を効率良く遂行するために

会社の最前線に立って会社の売り上げ貢献を求められつつ、社内作業もしなくてはならない営業職は、どうしても多忙になりがちです。社内作業も営業パーソンとして重要な業務の一環であるため、欠かす訳にはいきません。

そのため、一つ一つの仕事を効率よく実施することが営業職には求められます。ここからは、そのためのノウハウについて見ていきましょう。

目標に対してコミットする

優秀な営業パーソンは、自分自身の役割を明確に把握しています。そのため、明確な目標設定をした上で業務に取り組みます。そうすることで、無駄がなくなり、結果的に効率よく業務に取り組むことが出来ます。

目標を明確に設定することで、やる必要がない業務がはっきりするため、やるべきことに集中することができ、結果的に目標にコミット出来ます。

個人スキルを高める

営業の役割を効率よく進めるには、個人のスキルを高めることが重要です。一人一人のスキルを高めることで、自ずと効率よく営業の役割を果たすことが出来ます。ここでは、具体的な手法を3つ紹介します。

自己分析を徹底的にやる 

営業を実施する上で特に重要な要素は、自分の強みと弱みを理解することです。自分の強みは、より強化しながら仕事に活かすことが出来ますし、弱みに関しては、改善するための努力をすることで人としての成長につながります。

営業は、相手を理解することが非常に重要です。そのためには、まず己を理解する必要があります。

仕事の全体像を把握する

仕事ができる人は仕事の全体像が見えているため、それぞれの業務に対して優先順位をつけた上で、計画を立てながら効率よく仕事を進めることが出来ます。

それに対して、効率の悪い人は仕事の優先順位をつけることが出来ないため、計画性を持たないで仕事をしてしまい、途中で何をするべきか分からなくてなってしまいます。

コミュニケーション力の向上

営業職にとって、最も重要と言えるスキルは「コミュニケーション力」です。よく「コミュ力が高い人と低い人」という比較がされますが、その違いはどこにあるのでしょうか。

話し方や、相槌の打ち方など細かいテクニックはありますが、最も重要な点は「相手の立場に立つ」ということです。相手が今、何を求めているのか?何で困っているのか?相手の視点で物事を考えることで、より上手くコミュニケーションを図ることが出来ます。

工数の掛からない営業手法を用いる

営業として、お客様とのコミュニケーションは欠かせません。しかし、毎回それぞれのお客様に訪問していては、いくら時間があっても足りなくなってしまいます。そこで、テレアポやメール配信など、工数がかからない営業手法を活用することをおすすめします。

テレアポを活用した営業

テレアポとは、電話を活用し、予め用意した顧客リストに対して上から順にかけていく営業手法です。足で稼ぐ営業手法と異なり、移動時間が発生しないため、より多くの新規顧客にアプローチすることが可能です。

テレアポをする際は、事前に何を話すかまとめたトークスクリプトを用意し、想定される質問を用意することをおすすめします。

メール配信

メール配信とは、自社の製品やサービスに関心がありそうな企業に向けて、一斉に製品やサービスの情報を記載した案内メールを送る営業手法です。複数の企業に対して同時にアプローチができるため、短期間で多くの企業にアプローチをしたい方におすすめです。

しかし、テレアポに比べて一方通行のコミュニケーションになってしまうため、リード獲得率は低いです。

工数削減した営業手法とは?

工数削減した営業手法とは?

ここまでは、どちらかと言うと「営業パーソン自身がどのように効率よく業務を進めることが出来るのか」に焦点を当てて説明してきました。

2章の最後にも少し触れましたが、ここからは、テクノロジーを活用することで、実際の営業工数をいかに削減できるか解説していきたいと思います。

具体的には、「新規顧客開拓」、「顧客情報の管理」、「顧客との関係性の強化」という3つの方面からの効率化について説明します。

新規顧客へのアプローチの効率化:Webマーケティングの活用

新規顧客へアプローチする方法として、「Webマーケティング」という営業手法があります。Webマーケティングとは、インターネットを活用したマーケティング手法全般を指します。具体的には、Webサイト、検索エンジン、アフィリエイト広告、SNS広告などがあります。

Webマーケティングの場合、対象とする顧客によって、どの手法が適しているか的確に見極める必要があります。一歩間違えると、広告費はかけたものの、成果につながらない可能性があるため、どの手法をどのように運用するかは慎重に行わなければなりません。

幸い、Webマーケティングの場合、ユーザーがどこから来てどのページをどのくらい見ているのか、把握することが出来ます。これらの情報から、どのマーケティング手法が最も効果的なのか検証することが可能です。

営業業務全般の効率化:SFA導入による無駄の削減

顧客数が増えると顧客情報の管理雑多になったり、営業担当者が社内業務に追われてしまったり、という事態が発生してしまいます。そんな時に役立つのが、「SFAツール」です。

SFAツールとは「Sales Force Automation」の略語であり、営業プロセス全般をシームレスに繋ぐことで、大幅な効率化を図ることが出来ます。担当している企業の情報や商談情報の管理など、営業に関わる全てのプロセスを可視化し、効率化を図ります。

Web会議ツールによるオンライン商談

これまでは、お客様と商談をしたいと思ったら、対面で行う必要がありました。しかし、インターネットの普及により、「Web会議ツール」を用いることで、オンライン上でいつでもどこからでも気軽に商談が出来るようになりました。

オンライン商談は、パソコン上の画面でお互いの表情を確認しながら商談を実施することが出来ます。

省エネ営業で役割遂行するために

従来の外回りでの営業では、移動に時間が取られてしまい、効率的とは言えませんでした。しかし、インターネットを利用した商談であればそのような時間の無駄が無く、効率の良い商談が可能です。

現在、世の中には様々なオンライン商談ツールが提供されていますので、これを使わない手はありません。

【無料ダウンロード】オンライン商談を導入する5つのメリットとは?

まとめ

インターネットの誕生により、従来の対面での商談からオンラインでの商談に変わりつつあります。インサイドセールスツールを活用したオンライン商談で効率よく商談を実施していき、より本質的なところに時間を割いていきましょう。

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