【金融DX】金融業界に求められるオンライン営業とは?在宅・テレワーク下の戦略と課題

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、テレワーク、在宅勤務が一気に身近なものとなりました。以前から在宅ワークへの対応は求められてきましたが、銀行、保険、証券を含めた金融業界のように直接顧客と顔を合わせることが常だった業界では推進が難しい現状があります。

本記事では、金融業界におけるDX、オンライン営業、テレワークの課題や具体的な成功事例、導入に生かせるようなツールや営業手法をご紹介します。

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今後求められる金融業界の営業のあり方

今後求められる金融業界の営業のあり方

金融業界や保険業界においても、人材不足の解消や従業員のワークライフバランスを尊重することを目的とした働き方改革が推進されてきました。今後は社会情勢の変化に伴いさらなるデジタル化が求められ、金融業界や保険業界の営業もテレワークに対応したスタイルになるでしょう。

今なお求められる対面営業

ただ金融に関わる業界の特殊な事情として、銀行にしても保険にしても、特に最初は対面でなければ信用できないと考える多くの顧客の存在があります。こうした顧客から対面営業を求められるため、テレワークが難しい実態があります。

これは、銀行/企業の側としても同じことが言えます。例えば、相手の顔を直接見ることもせずに融資を決定することはできないーーと考えるのも当然です。

また、銀行、保険、証券といった金融業界は、他の業界と比較すると特に情報漏洩が許されない顧客情報を取り扱うこともあり、テレワークによる営業は顧客側だけでなく企業側にとっても積極的に推進しづらかった事情もあります。

オンライン化を求める社会の変化

しかし近年の働き方改革でテレワークが一般的になったり、デジタル化が進んだりする中で、顧客側の意識も徐々に変化してきました。

さらに新型コロナウイルス感染症対策により、非接触の営業を求める顧客が増加し、金融業界の営業に対してもデジタル化、オンライン化を求める流れが出てきたのです。

あらゆる物事がデジタル化していく現在にあって頑なに「対面」だけを選択し続けていたら、どれほどこちらがそれを誠実だと信じていたとしても、「変われない」組織だと顧客にも従業員にも判断されかねません。

ノルマのきつさは変わらず

ここで問題になるのが、ノルマは従来の営業手法のときのまま変わらずきついままであるという点です。

社会の要請により急にデジタル化を求められ、営業のあり方も変化せざるを得なくなっているにもかかわらず、課されるノルマは、ビル倒しやリスト架電のようなかつての金融業界や保険業界の営業手法がとられていた頃と変わりません。

このアンバランスな状態に陥っているため、(管理職の立場としては大変苦しいところですが)営業現場は苦しんでしまいます。

「アナログ×デジタル」のハイブリッド営業

今回の感染症流行は突然世界を襲ったため、顧客も含め世の中全体が十分な準備期間を経ないまま一気にデジタル化に進みました。

本来であれば、特に金融という特殊な業界においては、アナログで残すものは残し、デジタル化が可能な一部をデジタル化するという「ハイブリッド営業」が望ましいと考えられます。

たとえば、証券会社の新規営業は従来はビル倒しとリスト架電という営業手法が常套手段でしたが、コロナ禍においては訪問営業という手法が使えなくなってしまい、電話営業一本で対応せざるを得ない状況になりました。

しかし電話営業といっても、営業側がデジタル化を進めてオンライン商談システムを導入していれば、顧客側がデジタル化に疎くシステム導入していなくても、電話の延長で即座にオンライン商談につなげることは可能です。

※いわゆる「WEB会議」システムは大きく分けて2つパターンがあります。URLをメール等で事前につないでおいてブラウザ上で通信をするタイプのものと、電話で通信しながら資料の共有等はだけプラスアルファで行うタイプのものです。

このように、すべてをデジタル化するのではなく、デジタルとアナログ両方の長所ををうまくとりいれることで、結果として営業は効率・生産性のアップ(工数削減)が可能です。

デジタル化ならではの対応スピードや移動時間・交通費の削減といった恩恵を受けることができます。顧客側の負担が減りながらも営業効率は上がるというメリットがあるわけです。

【営業DX】いま取り組むべきデジタル×アナログのハイブリッド営業とは

金融業界がDX・テレワークを推進するべき理由

金融業界がDX・テレワークを推進するべき理由

金融業界や保険業界でのデジタル化が一気に進んだのは感染症流行が理由であり、今回の流行がおさまれば、また従来のような営業スタイルに戻ると考えている方もいるかもしれません。

しかし感染症流行がおさまったとしても、今後デジタル化、DXやテレワークを推進する流れはますます加速していくでしょう。その理由として下記が挙げられます。

働き方改革の推進

従業員のワークライフバランスを尊重し、柔軟な働き方を推進する働き方改革では、これからの日本において労働力不足を補い、生産性を向上させることが期待されています。

金融業界も例外ではありません。働き方改革は、新型コロナウイルスの感染症流行が落ち着いたとしても退行することはありません。

勿論、十分な期間の検証期間を経て、より自社/自行に最適化させるために一部をアナログにすることは考えられます。

しかし、DX化により従来のような大量の事務作業が軽減されれば、営業担当者は今までよりもクリエイティブで思考力を求められる仕事に専念できます。テレワークが進んで仕事以外の時間が充実することで、逆に営業場面で生かせるようなアイディアが浮かぶことも期待できます。

2025年の崖

銀行、保険、証券を問わず金融業界がDXを進めなくてはならない大きな理由が、「2025年の崖」問題です。

これは経済産業省から出されたDXレポートで言及されているもので、日本の複雑化、老朽化、ブラックボックス化された既存のシステムがそのまま残った場合、国際競争力を失い、2025年以降最大で年に12兆円もの経済損失の可能性があるとする問題のことです。

このようなレガシーシステムから脱却し、2025年の崖を超えるためにもDXやテレワーク推進は必要です。

経産省のDXレポートから読み解く本当に企業が取り組まなければならないデジタル革命とは

新型コロナウイルスの流行

世界的に新型コロナウイルス感染症が流行し1年以上が経過しましたが、依然として収束の見込みは立たない状況です。たとえ今回の感染症が収束したとしても今後も同じように新たな感染症が流行する可能性は十分にありますし、人々が接触しウイルス感染することに恐怖を感じる意識は変わることはないでしょう。

また日本は、そもそも地震や台風などの大規模な災害が起こる可能性が高い環境にあります。そのような災害が起こった場合に交通手段などが分断されたとしても、金融業界や保険業界は対応しなくてはならない社会的意義があります。

BCP(事業継続計画)の観点からも、テレワークを導入していれば、新たな感染症流行や災害の発生時にも各社員の自宅や避難先などから仕事をすることができます。

金融業界のDX・テレワーク下の課題と解決策

金融業界のDX・テレワーク下の課題と解決策

金融業界におけるDX・テレワークの推進が急務である理由はおわかりいただけたと思います。次に、DXやテレワークを推進する上での課題と解決策はどのようなものがあるのか見ていきましょう。

事例に見るテレワーク導入までの7ステップ!すぐわかる導入のポイントを解説

従来通りの営業ができない

テレワークを経験したことがない営業の方にとっては、出社しないと従来通りの営業ができないのでは、と不安に思われるのではないでしょうか。

金融業界や保険業界におけるテレワークでは、在宅勤務でも利用できる顧客管理ツール(CRM)や営業支援ツール(SFA)を活用することができます。過去の対応履歴を参照したり、最新情報に更新されたパンフレットを引き出せたり、書類作成などの事務作業の手間や時間を大幅に削減できたりします。

コロナ禍で話題になった「ハンコ出社」をしなくても、社内の経理や稟議なら便利なシステムが多数ありますし、顧客相手のことでも、電子契約システムを利用すればテレワークでも暗号化技術と電子認証技術を用いて安全な状態で電子契約締結を完了できます。

営業担当者と顧客が店舗で対面することなく、双方が自宅やオフィスにいるテレワークによって商談をおこなうシーンは今後ますます増えるでしょう。このようなシーンではWeb商談に特化した「オンライン営業システム」の活用がおすすめです。

事前のインストールや登録などをしなくても電話をしながら、電話の延長のような形で顔を見ながら商談ができますし、資料を共有したり、資料の説明箇所を指し示したりできるものもあり、テレワークでも対面営業と同じようにお客様の反応を見ながら商談を進められる機能もあります。

国土の広いアメリカでは以前から訪問営業よりも電話営業が一般的でしたが、入念な準備をした上で限られた時間内で商談をまとめるトーク力が求められます。日本では対面営業が一般化していたので、金融業界に限らずトーク力よりも人間力や情に訴えかけるという面も強くありましたが、テレワークでのWeb商談ではよりトークスキルを磨く必要が出てくるでしょう。

その点においてはオンライン営業システムツールの機能を存分に活用し、従来の営業スタイルに固執することなく新たな営業手法を確立していくことも重要です。

情報セキュリティ対策

金融業界や保険業界におけるテレワークでは、強い情報セキュリティ対策が不可欠です。

特に金融機関におけるオンライン営業で使う営業ツールは、FISC(金融情報システムセンター)の安全対策基準に準拠しているかどうかが重要です。

さまざまなオンライン会議用ツールがあふれている現在でも、情報セキュリティ対策上安心して利用できるのは2021年3月現在、bellFace(ベルフェイス株式会社)、Webex(Cisco社)、Teams(Microsoft社)などしかありません。

製品名 bellFace Webex Teams
提供会社 ベルフェイス Cisco社 Microsoft社
事前インストール 不要 必要 必要
録画 可能 可能 可能
議事録の自動作成 可能 可能 不可能
データの共有 可能 可能 可能
画面共有 可能 可能 可能

ただし情報セキュリティ対策を施した会社貸与のiPhoneがあるなど、ソフトではなくハードで管理している場合には、Zoomのような一般的なオンライン会議用ツールもテレワークで利用できるケースがあります。

非対面に慣れない顧客の存在

金融業界や保険業界の営業では、高齢者を中心にシステム関連へのリテラシーが高いとは言えないお客様を多く抱えています。

感染リスクを考えれば、顧客も営業担当者もオンライン営業に切り替えたいのはやまやまですが、ツールの接続やアプリケーションのインストール、初期設定の方法がわからない方には非対面営業を敬遠されることが多いのです。

この問題への解決策は、オンライン商談に特化したbellFaceのようなオンライン営業ツールを利用することです。顧客側でのアプリケーションのインストールや事前準備が一切不要で、電話をしながらGoogle検索していただくだけで簡単に接続することができます。

オンラインでのやりとりに慣れていない顧客も、電話をベースとした+αのコミュニケーションなら難しいことはまずありません。どんな顧客も取りこぼさず、アナログとデジタルの両面からフォローすることが可能です。

金融業界におけるDXの成功事例

金融業界におけるDXの成功事例

それでは実際に金融業界において、DXに成功した企業の事例を3つご紹介します。

FFG証券の事例

FFGとは福岡銀行を中心とする「ふくおかフィナンシャルグループ」の意で、福岡に本社を置く証券会社です。コロナ禍の影響を受けた対面型営業の見直しと、営業効率の課題を解決したい思いからオンライン営業ツール「ベルフェイス」の導入を決めました。

同社営業統括部営業戦略室長の菊竹氏は「お客様から見た当社営業員との接点を増やすことを目的にしています。訪問営業希望の方には訪従来どおりで、こだわりはないが「顔を見ながら話せた方がいい、コロナを懸念している」といったお客様には安心・安全を最優先にオンラインで臨機応変に活用できれば」とし、顧客の購買体験と選択肢や安全の提供のためにオンラインを使用しています。

また、オンラインで一気通貫で完了するために金融庁に働きかけ、bellFaceを用いた目論見書電子交付を認められることにも成功しています。これは誤送付などのミスリスク防止にも繋がっているといい、ガバナンス面でも大きな成功となった事例です。

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チューリッヒ生命の事例

チューリッヒ生命の事例
チューリッヒ生命では、営業一人あたり全国250~300社の代理店を担当しており、すべての拠点と接点を持つことが難しい状況にありました。

コロナ禍で出張を伴う対面がさらに困難になったため、Web営業(リモート営業)システムのbellFaceを導入したところ、代理店担当者の顔を見て話をする機会を得られ、リレーション強化につながりました。担当者の顔がわかることで信頼感が増し、代理店が積極的に商品販売しやすくなったという成功事例です。

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ジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社の事例

ジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社の事例
ジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社は、東京1拠点からアポ獲得のために全国各地に訪問営業するという非効率な営業体制を見直すべく、MA(マーケティングオートメーション)、SFA(営業支援システム)、bellFaceを一気に導入しました。

営業体制をインサイドセールスとフィールドセールスに分け、インサイドセールスの初回商談でbellFaceを活用する営業フローにしたところ、交通費をほとんど使わず受注数は前年同数を維持する、という素晴らしい結果を出した成功事例です。

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保険営業DX化のコツ~Afterコロナを生き抜く営業組織のつくりかた

Q&A

金融・保険業界においてテレワークやDXを活用した今後の営業あり方や課題、成功事例ついて解説しました。最後に、本記事の内容をQ&A形式でまとめます。

Q.金融・保険業界のこれからの営業のあり方とは?

A.アナログで残すものは残し、デジタル化が可能な一部をデジタル化するという「ハイブリッド営業」というあり方がおすすめです。

Q.金融・保険業界がDX・テレワークを推進するべき理由は?

A.働き方改革の推進や2025年の崖を回避するためのデジタル化、さらには今後起こり得る災害や新たな感染症流行等に備えるためです。

Q.なぜ金融・保険業界において在宅勤務・テレワークが進まないのか?

A.顧客管理や契約締結において在宅勤務やテレワークでは従来のような仕事ができないと思い込まれている点、情報セキュリティ対策面、デジタル化についていけず非対面に消極的な顧客の存在などが理由として挙げられます。

Q.金融・保険業界がDX・テレワークを推進するための解決策として何があるか?

A.金融業界の情報セキュリティ基準を満たしたWeb会議システムの導入、顧客管理システムや電子契約システムの導入が挙げられます。テレワーク時の就業規則について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

厚生労働省のテレワークモデル就業規則に学ぶ、すぐわかる在宅勤務のルール

この記事を読んだ方におすすめ

サステナブル営業~ベルフェイスが考える、あたらしい営業組織の世界観~
金融業界で導入が進むベルフェイスの金融業界向け専用ページはこちら
金融・保険商品購入者が真に求める、対面とオンラインの「いいとこ取り」接客とは

チームで売上を最大化する電話面談システム「bellFace(ベルフェイス)」は、電話を使った、オンライン営業に特化した国内シェアNo.1のシステムです。複雑な設定が一切不要で、インターネットが苦手なお客さまにも使いやすく、リリースから6年で3,800社以上の企業に導入されています。

<こんな方におすすめです>

・営業のDXやデジタル化に取り組みたい
・在宅勤務・テレワーク体制を確立しながら売上を確保したい
・営業コストを削減したいが商談数は増やしたい
・営業の属人化を防いでスキルを標準化させたい
・インサイドセールスを導入して営業生産性向上に取り組みたい
このような経営課題でお悩みの企業様は、是非電話面談システム「bellFace(ベルフェイス)」にご相談ください。

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