【アメリカではすでに主流】インサイドセールス職のやりがい

近年「インサイドセールス」という職種で働く人が増えています。

  • 自社内で「インサイドセールス」部署が新しくできた(今度できる)
  • 転職検討中で「インサイドセールス」という職種が気になった

などというきっかけで、これまで馴染みがなかったインサイドセールスという言葉に触れた営業パーソンもいるのではないでしょうか。

この記事では、その「インサイドセールス」という職種について、どのような職種で、なぜ増えてきていて、やりがいは何なのかをご説明したいと思います。

インサイドセールスとは?

インサイドセールスという言葉は、日本ではテレアポや見込み客のナーチャリング手段として解釈されることも多いのですが、本来は「インサイド(内なる)」+「セールス(営業)」という言葉の通り、「潜在顧客へのアプローチから契約含む全ての営業フローを訪問せずに社内で完結させること」を意味します。電話やメール・Web会議ツールを使って、社内にいながら営業を行う新しい形です。

一方でお客様のもとに訪問して行う営業を、フィールドセールスと呼んでいます。

近年インサイドセールスを行う企業は増えていますが、企業によってインサイドセールスの役割は異なります。職種としてインサイドセールスを見る場合、その企業の「インサイドセールス」が何を担っているかを事前に確認しておきましょう。企業内でのインサイドセールスの役割は大きく3種類あると考えてください。

インサイドセールス完結型 社内にフィールドセールス担当者はおらず、全ての営業フローをインサイドセールスで行っている。アポ獲得からアポ実施・クロージングまでを行う
インサイドセールス/フィールドセールス混合型 フィールドセールス担当者は別に存在するものの、訪問するケースとしないケースが基準で明確に求められており、アポ獲得後フィールドセールスにパスすることも自身でクロージングすることもある
フィールドセールスパス型 クロージングを担うフィールドセールスチームがあるため、インサイドセールスはアポ獲得や事前のヒアリングなどを担当し、クロージングからフィールドセールス担当者にパスする

インサイドセールスについてもっと詳しく知りたい方はこちら

インサイドセールスの流行

海外におけるインサイドセールス

インサイドセールス市場は、リーマンショック以降アメリカで年率7.5%成長し、新たに80万人の雇用を生み出したと言われています。経済誌フォーブスに掲載されたInsideSales.com社の記事によると、アメリカでは全営業パーソンのうち47.2%がインサイドセールスに従事しており、売上比率として2019年には45.5%に成長すると予測されています。また、ヨーロッパでも、インサイドセールスの比率は2019年に41.6%まで増加すると予測されています。

ヨーロッパのインサイドセールスの年成長率を表したグラフ

参考:New Sales Trend Research: US Sales Reps Lagging Behind European Counterparts

アメリカで広く普及した背景

では、アメリカでなぜインサイドセールスが広く普及したのでしょうか。ここではその背景を探ります。

コストを大幅に削減できる

国土が広いアメリカでは、フィールドセールスにかかるコストが日本とは比較にならないほど高くつきます。インサイドセールスの導入は、移動に伴う時間や経費の削減によるコストダウンを実現しました。また、移動時間の解消は営業担当者を他業務に向かわせることを可能にするので、その生産性を向上させることで人件費の抑制という大きなコスト削減効果も生んでいます。

営業を効率化できる

これも国土の広さが関係してきます。フィールドセールスでは、移動コストの関係からどうしても遠方の成約可能性が高い見込み顧客よりも、近くにいる見込みが低い客との面談が優先されがちです。しかし、インサイドセールスであれば成約可能性の高低により優先順位をつけられるので、営業の効率化による成約率の向上が見込めます。

IT技術が発達したこと

IT技術の目覚ましい発達も見逃すことができません。メールやWeb会議システムなどを活用することで、営業担当者と見込み顧客が直接顔を合わせなくても、コンタクトを取り合って関係を深めていくことができるようになりました。

対面での商談を望まない見込み顧客が増えたこと

ネット上で知りたい情報が簡単に手に入るようになった昨今、営業担当者による説明が不要になっただけでなく、簡便な形で連絡し合えるメールやWeb会議システムを好ましく感じる見込み顧客が増えてきたこともインサイドセールス普及の大きな要因です。

日本におけるインサイドセールス

日本でもWebサービスを中心とするサービスの低価格化や、働き方改革などの社会的背景を受けて、インサイドセールスが少しずつ浸透してきています。Googleのキーワードプランナーで「インサイドセールス」という単語の検索数を調べてみると、2年前は約2,500ほどだったのが、直近10月11月は8,000ほどに約3倍以上になっていることがわかります。

インサイドセールスシステム「ベルフェイス」を提供する弊社のクライアント様は3,000社(2021/1/1時点)になりました。毎日多くのお問い合わせをWeb上からいただいており、世間のインサイドセールスへの興味関心の高さを思い知ります。国土が広大でインサイドセールスが早くから広まったアメリカと比べるとまだまだではありますが、日本でも確実に今後も拡大していく営業手法、職種だと考えられます。

インサイドセールスの導入方法について詳しく知りたい方はこちら

インサイドセールスのやりがい

これほど広まっていっているインサイドセールスですが、本記事の主題であるインサイドセールスのやりがいとは何なのでしょうか。人によって様々だとは思いますが、今回強調したいのは「営業のスキルアップ」という側面です。

なぜインサイドセールスが営業のスキルアップにつながるかと言うと、単純に移動時間が削減される分商談の数が増えるからです。例えば、ベルフェイスを活用されている株式会社ベネフィット・ワン様では、インサイドセールスの導入後、営業1人あたりの1日の商談数が14件にまで増えました。(参考:1人1日14件!フィールドセールスの3倍の商談をして、成長速度と帰宅時間が早くなる理由とは?

株式会社ベネフィット・ワン様の取材時の写真

従来のお客様先に訪問するフィールドセールスでは、移動時間が往復で大体80分くらいかかるため、1日の商談数は多くて4件に限られます。しかし、インサイドセールスはこの移動時間が削減されますし、「せっかく訪問したから1時間何か話そう」という思いも消え商談時間自体も短く済ませることができるようにもなります。その結果、インサイドセールス導入で商談数が2~4倍になることはざらです。

営業現場では、「次はこここういう風に話してみようかな」「さっきの質問の回答イマイチだったから次からこう回答しよう」など、トークを日々洗練していると思います。商談数が増えるということは、このトークの洗練という観点でより早いスピードでPDCAサイクルを回せるようになります。新人営業も1ヶ月あれば立派な営業パーソンに成長することでしょう。

また、ベルフェイスなどのWeb会議ツールを使うと、商談を録画・録音することも可能になります。あとから自分の商談を客観的に見て、改善点などを探すこともできます。

このように、インサイドセールスは自身の営業スキルを向上させるのに非常に向いた職種です。

やりがいあるインサイドセールスチームを立ち上げるポイント

やりがいあるインサイドセールスチームを立ち上げるポイント

このように営業のスキルアップが見込めるインサイドセールスですが、インサイドセールスチームを立ち上げるとき、やりがいがあり、かつ効果を最大化できる集団をつくるためにはいくつかのポイントがあります。

ここでは、3つのポイントを挙げて詳しく解説します。

明確な目標設定

インサイドセールスチームの立ち上げの際にまずすべきことは、フィールドセールスとの役割分担を明確にしておくことです。フィールドセールスが初回訪問やクロージングなど契約の重要段階を担うことが多いのに対し、インサイドセールスは見込み顧客との関係を育てながら商談の可能性を高めていくという、長期の活動を想定した営業手法です。

そのためKPI設定においても、受注件数や訪問件数など短期間での成果が期待できるフィールドセールスとは異なり、インサイドセールス業務の特性を考慮に入れた、長期にわたる営業活動全体を正当に評価できるものにする必要があります。「見込み顧客件数」や「顧客カバー件数」の計上により、成果のみならず成果に至るまでのプロセスへのKPI設定ができるようになります。

また、営業の効率化はあらゆる企業において重要な課題ですが、長い期間におよぶインサイドセールスでは、営業のプロセスへの評価と同時に効率化の要請も強くなります。クロージング率やリードコンバージョン率を高めることにつながるようなKPIを設定する必要があるでしょう。

目標KPIを実行力のあるものにするためには、進捗や達成率の「見える化」が重要です。メンバー間で目標と進捗状況を可視化・共有し、切磋琢磨しつつ必要であれば協力することで、結束力の強いやりがいのあるチームにすることができます。営業支援ツールやシステムの使用は見える化に関する労力の軽減に役立ちます。

KPIの管理も大切です。KPIの達成率を日々チェックして、目標にどれだけ近づくことができたかを確認することで、営業活動の質や効率の向上を図ることができます。管理にはMAツール(マーケティングオートメーション)やSFA(営業管理システム)、CRM(顧客管理システム)といった営業活動を支援するツールやシステムを用いることでデータを記録できるので、インサイドセールスの効率化が期待できます。

他部署との円滑な連携

インサイドセールスは、マーケティング部門とフィールドセールス部門の双方と協力することで成果を上げることを使命とします。したがって、他部署との円滑な連携がことのほか求められる部門です。

よくあるケースが、責任者が双方の要望の板挟みになってしまうことです。両部門との対話が必要なのはもちろんですが、それぞれ譲れない部分があり適当な落としどころを見つけるのに苦労することが少なくありません。

円滑な連携ができるチームをつくるために理解しておくべきことは、チーム全体およびメンバー個々の役割の明確化です。リードを渡す条件設定や渡す情報などを事前にきちんとすり合わせておくことで、メンバーがどのような成果を目指していけばよいのかを意識しやすくなります。

結果として、成約に結びつく質の高い仕事を可能にし、企業全体の営業効率を大きく高めることにもつながっていきます。

また、円滑な連携には顧客データベースの構築が必要です。確度の高い営業活動を実現するためには、状況が日々変わる顧客についての情報を、いつでも全ての部門で共有できている必要があります。そのためには、部門を超えて一元管理されたデータベースによる顧客情報の可視化が大切になってきます。

適材適所

やりがいあるインサイドセールスチームを立ち上げるためには、インサイドセールスに向いている人材を配置・獲得することも重要です。フィールドセールスにおいて顧客と直接対面して成果を上げることに長けた人材が、電話を中心としたインサイドセールス業務にうまく適応できるとは限りません。むしろ、事務畑が長く、迅速な事務処理能力と几帳面さを備えた人材の方がインサイドセールスに向いているということもあり得ます。

もちろん、これまで培ってきたスキルや経験をインサイドセールス業務に活かせるかどうかも十分留意すべき点ですが、大切なことは本人の適性を見極め、適材適所の人員構成になるようにすることです。

また、インサイドセールス業務は、PCさえあれば社内にとどまっている必要はありません。そのため、家庭や子どもの都合で、あるいは本人の体調の問題で、限られた時間のみ働くことを希望する方であっても、自宅やサテライトオフィスでのリモートワークで成果を上げることも十分可能です。インサイドセールスが多様な働き方での社会参加を可能にするということもまた、広い意味での適材適所の人員配置といえるのではないでしょうか。

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