インサイドセールスの役割は?企業とサービスに応じた3つの役割

近年BtoB企業を中心に浸透しつつあるインサイドセールス。インサイドセールスは、日本では単なるテレアポのような意味で使われることもありますが、もともとは従来の訪問型営業(フィールドセールス)に対抗する内勤型営業という意味で生まれた言葉です。

「インサイド(内なる)」+「セールス(営業)」という言葉の通り、アメリカでは「潜在顧客へのアプローチから契約含む全ての営業フローを訪問せずに社内で完結させること」を指します。(参考:『インサイドセールスとは?900社の事例をもとにメリットを徹底解説』

本来はこのように全ての営業フローを社内で行う手法のことを指すのですが、実際のところ各企業内でインサイドセールス部隊がどの役割まで担っているかは様々です。インサイドセールスが担う役割は大きく3つあります。

  • インサイドセールス完結型・・・社内にフィールドセールス担当者はおらず、全ての営業フローをインサイドセールスで行っている。アポ獲得からアポ実施・クロージングまでを行うタイプ
  • インサイドセールス/フィールドセールス混合型・・・フィールドセールス担当者は別に存在するものの、訪問するケースとしないケースが基準で明確に求められており、アポ獲得後フィールドセールスにパスすることも自身でクロージングすることもあるタイプ
  • フィールドセールスパス型・・・クロージングを担うフィールドセールスチームがあるため、インサイドセールスはアポ獲得や事前のヒアリングなどを担当し、クロージングからフィールドセールス担当者にパスするタイプ

今回は、それぞれのセールスの違いをご説明すると共に、上記3つのインサイドセールスチームの役割について詳しくご紹介します。

1.インサイドセールスとフィールドセールスの違い

インサイドセールスとフィールドセールス双方の違いは、見込み顧客とのコミュニケーションの仕方にあります。

フィールドセールスとは、見込み客のもとへ訪問し、相手と直に商談をして商品やサービスの提案、受注を行う営業手法です。社外での活動が主になることから、外勤営業と称されます。

しかし昨今では、外勤営業の効率化のために、インサイドセールスに力を入れる会社が増えつつあります。インサイドセールスは、電話やメールなどで社内に居ながら見込み客にアプローチする手法で、内勤営業と称されます。

以前のフィールドセールスは、リードの獲得から受注まで全ての営業活動を1人の営業が担当していました。しかし、近年は中小企業を中心に人手不足が深刻化し、また顧客の購買行動がインターネットなどによって変化していく中で、成約率の高い案件だけにフォーカスするという効率的な仕組みが必要になってきました。

フィールドセールスとインサイドセールスの特徴を理解し、適切な目標を設定し集中して業務に取り組むことで、少ない人手でも受注率を大幅に上げることが可能となります。

では次に、インサイドセールス・フィールドセールス双方のメリットと役割について見ていきましょう。

1.1インサイドセールスの役割と強み

インサイドセールスでは、見込み客との関係性を良い状態で維持し、顧客となってもらえるように育成(リードナーチャリング)し、商談アポを取るまでを行います。そのため、中長期的にヒアリングをして見込み客の情報収集を行い、見込み客のニーズが顕在化するのを待ちます。必要に応じてオウンドメディアやホワイトペーパーなどの自社コンテンツを提供することもあります。

インサイドセールスとフィールドセールスを併用する場合は、インサイドセールスで見込み客との関わりを継続的に行い、自社に対する関心度や信頼度を高め、タイミングを見て商談の機会を創出します。アポが獲得できたら商談から受注までをフィールドセールスに託します。

インサイドセールスは効率的なアプローチが可能で、関心度の低い見込み客に対しても丁寧にフォローできる点が強みです。また、フィールドセールスよりアプローチできる顧客の数が多く、潜在顧客にもアプローチできるようになります。

一方、注意点としては、軌道に乗せるためにはインサイドセールスのノウハウが必要となることや、顧客対応の分業化を行うため、顧客に関する情報を共有できる仕組み作りが新たに必要となることです。

1.2フィールドセールスの役割と強み

インサイドセールスとフィールドセールスを併用する場合、フィールドセールスが担う役割は、インサイドセールスから商談アポを受取り、実際に見込み客のもとへと訪問し、提案や商談を通じてクロージングをするまで、となります。

商談の際は、インサイドセールスが蓄積した見込み客の情報と訪問時の情報の両方を活用し、見込み客それぞれに対して、最適解の商品やサービスの提案を行います。

フィールドセールスは、対面で対応するため複雑な説明が可能で、状況に応じて臨機応変に対処できるという強みがあります。1日にアプローチ可能な顧客の数は少なく、営業相手も顕在顧客がメインです。

一方、注意点として、訪問が必要になるため時間とコストがかかることです。また、受注獲得に結びつくかどうかは営業マンのスキルに依存するため、業務が属人化しやすい傾向があります。

2.インサイドセールス完結型

冒頭でもご紹介しましたが、インサイドセールス完結型は、全ての営業フローを社内にいながら完結させるインサイドセールスです。従来の、お客様のもとに訪問して商談していた営業スタイルを、オンライン商談や電話・メールを駆使して訪問しないまま商談を行う形にしたインサイドセールスチームです。オンラインセールスとも言いかえられます。

このオンラインセールスは、様々な背景から企業に普及していきました。1つは、サブスクリプションモデルの安価なサービスが増えたことによる、営業コストの削減です。月額◯万円のサービスを販売するために、出張費をかけて何回もお客様のもとに訪問することが厳しくなったために、オンライン上で商談を行う手法が普及しました。

また、人材不足や働き方改革も普及の一因でしょう。なるべく少ない営業マンで、多くの商談をこなすためには、どうしても移動時間を削減する必要があります。また、多様な働き方を推進するために、営業職でもリモートワークをできるように商談をオンライン化するという流れもあります。

オンライン商談ツール「ベルフェイス」は、2019年1月現在約900社に導入されています。リリース3年でこれほど広がったのは、やはりオンラインセールスが社会的に必要とされる背景があったからこそでしょう。

2.1 フィールドセールスパス型

混合型を飛ばして、フィールドセールスパス型について説明します。こちらは、SDRチームとも呼ばれたりすることがありますが、営業チームであるフィールドセールス部隊は別に存在するため、マーケチームが獲得したリードに連絡をし、アポ設定しフィールドセールスにパスするまでが役割のインサイドセールスチームです。

たとえば、非常に高額なサービスを販売している会社では、複数回の訪問を経て、信頼関係を構築するのが営業のしごとだったりするかもしれません。また、有形商材を販売している会社で、実際に商品を持ってお客様に説明する必要がある会社もあります。オンラインセールスが普及している中でも、訪問が必要と考える企業はもちろんありますし、コスト的にも訪問が問題ないのであれば、無理にオンラインにする必要もないかもしれません。

そういった企業では、マーケティングとセールスをつなぐ、リードの商談化部分を、インサイドセールスが担います。獲得した資料請求やお問い合わせに対して、架電し、アポをセッティングする役割です。

ただ、これだとテレアポとの違いは何?と思われる方もいるかもしれません。インサイドセールスとテレアポの違いは、「売上への関与」という点にあります。テレアポはできるだけ多くのお客さんに電話をかけて、1件でも多くのアポを獲得することが目的ですが、このSDRとしての役割のインサイドセールスは、リードの質の見極めや商談事前情報の取得など、よりハードルの高い業務が渡されます。

インバウンド営業においては、リードの質を精査することがアウトバウンドに比べて難しいため、このインサイドセールスの段階で、お客様の企業規模・立場・課題などから本当に自社製品が必要なのかを見極め、必要だろうと見極めた方にサービスを紹介する商談をセッティングします。また、アポを獲得した担当と、実際にアポに行く担当が異なるため、商談の場で「で、どういう状態なんですっけ」などと失礼な始まりにならないよう、フィールドセールスが把握しておくべき内容をヒアリングします。

商談を設定しながらも、その段階から受注率向上に寄与するチームがこのインサイドセールスの役割です。

2.2 インサイドセールス/フィールドセールス混合型

混合型に関しては、この2つが合体したようなイメージです。フィールドセールス部隊は存在するものの、お客様に応じてフィールドセールスとインサイドセールス(オンラインセールス)を使い分けているようなイメージです。そうすると、インサイドセールスはアポを獲得しフィールドセールスにパスすることもあれば、自分たちで商談を行い、クロージングまでするという役割になります。

こういったケースは、お客様によって料金が異なるサービスなどでよく採用されています。企業規模が小さいお客様や、一部機能のみで足りるようなお客様には、オンラインで商談をしつつ、大規模で高額なサービスを売る際の商談は、訪問する、という形です。

3.インサイドセールスとフィールドセールスを分担する効果

ここからは、インサイドセールスを利用することのメリットと、インサイドセールスとフィールドセールスを組み合わせて使い分けることのメリットについてご紹介します。

3.1インサイドセールスを利用するメリット

インサイドセールスの利用には数多くのメリットがあります。主要なものを3つまとめました。

・数多くのリードに対応できる

インサイドセールスは、集めた大量の見込み客に対して、効率的な対応が可能であることが最大のメリットです。フィールドセールスのように移動にかかるコストや時間がないため、低コストで多くのリードにアプローチできます。

・外勤営業よりも新人教育が効率的

フィールドセールスにおいて失敗は許されないため、新人はスキルを身につけなければ顧客と対面営業できません。また、商談は1日に数件程度しか実施できないため、同行営業などで経験を積める機会が限られています。

対して、インサイドセールスは効率的に新人教育をしやすい点がメリットとして挙げられます。見込み客へのアプローチを1日に数十件は行えるため、短期間で多くの経験を積むことができます。最も大きなメリットは、新人であってもトレーナーを隣に配置してサポートをもらいつつ営業を進められる点です。社内のベテランのサポートを気軽に受けられることは、教育面での大きなメリットとなります。

・精緻なKPI設定が可能

KPIとは、重要業績評価指標のことで、経営において重要な指標です。より正確なKPI値を出すためには、それまでの実績から傾向をつかみ、改善点を挙げ、施策を行うといったPDCAサイクルを回すことが大切です。

フィールドセールスが中心の場合のKPI値は、数値の根拠が不確実で達成が難しい場合が多々あります。顧客対応が属人化してしまっており、どれだけの数の顧客が受注に繋がりそうなのか可視化しようにも、個人の感覚による判断が中心となってしまうなど、正確な数値を導き出すことが難しい状況にあります。

一方、インサイドセールスは顧客状況が常に可視化できることや、施策に対する結果が数値として出しやすい点など、現状や傾向を把握しやすいという特徴があります。このため、信頼性の高いKPI値の設定が行えます。

3.2インサイドセールスとフィールドセールスを組み合わせることのメリット

インサイドセールスとフィールドセールスを組み合わせるメリットの1つ目は、営業効率が良くなることが挙げられます。

全てのリードが同じ確度ではありません。そのため、確度のより高いリードを中心にフィールドセールスに渡し、確度の低いリードはインサイドセールスがリードナーチャリングしていくという効率的な対応ができ、成約率を上げていくことができます。

確度は数値化し、リードの受け渡しの仕組みを体系化することで、客観的に確度を評価して見込みの高いリードをフィールドに渡すことができます。

2つ目は、専門分野に特化できることです。

スキルやノウハウを特化して蓄積できれば、質の良い商談や提案ができるようになり、成約率が上がる可能性があります。また、業務の改善スピードも向上するため、営業プロセス全体がよりスムーズになります。

ただしインサイドセールスとフィールドセールスを組み合わせる際は、アポイントの質ですれ違いが起こらないように注意しましょう。インサイドセールスが数を重視した活動を行ってしまうと質が伴わず、フィールドセールスに渡しても受注に繋がらず、お互いに不満を抱えてしまう恐れがあります。

このすれ違いを防ぐには、インサイドセールスとフィールドセールスのどちらに重きを置いて組織を作るかが重要です。また、フィールドセールスに強い人があえてインサイドセールスのトップに立つというような工夫も有効です。フィールドセールスの視点から案件の確度を見極めることができるため、営業効率アップや円滑な引き継ぎが可能となるでしょう。

4.自社に適したインサイドセールスを

以上、インサイドセールスの3つの役割を紹介しました。

どれが正解ということはありません。企業やサービスによって、どういった形でインサイドセールスを採用するかは異なるはずです。あなたの企業で最適な形でインサイドセールスを取り入れていきましょう。

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