インサイドセールスは、導入すれば即結果に結びつく魔法のツールではありません。成果を残すためには「PDCAサイクル」を組み立てて、実践していくことが大切です。
PDCAサイクルを短期間で効果的に組み立てるために、「他社が成功した理由を知る」という方法があります。つまり、他社のサクセスストーリーに自社が成功する理由が隠されているということです。
今回は、実際にWeb会議システムを用いるインサイドセールスで成功を収めてきた企業の成功事例を紹介します。インタビューに応じてくださったのは、株式会社セレブリックスのセールス事業部部長の北川和毅さん。自社の商材や環境に照らし合わせて見てみてはいかがでしょうか。
※インタビューは2016年に行われたものです。掲載された数字などは現在と異なる可能性があります。
セレブリックスは1998年設立以来、600社3,000事業部に対して「営業アウトソーシング」「営業コンサルティング」を行ってきました。2005年には業界で唯一上場をはたし話題となり、現在でも「BtoB営業のプロフェッショナル」として注目を集め続けています。セレブリックスは同業界の他社に比べて、いち早くインサイドセールスを取り入れました。今回はインサイドセールスで取り組まれている内容とその成果についてお話を伺いしました。
IT・Web系を中心にした「インサイドセールス」の導入
北川さん:ここ数年で、間違いなくお客様からの引き合いが増えています。これまで月間5~10件程度だった「お問合せの件数」が、約2年で10倍程度に増えました。現在はコンスタントに月間40~50件のご相談をいただいています。
北川さん:お問合せ件数が増加した要因はさまざま考えられますが、企業が自社のコア業務以外をアウトソーシングすることに抵抗を覚えなくなってきたことが大きいです。営業も例外ではありません。ひと昔前まで、自社で営業パーソンを採用・育成するのが当たり前とされてきていました。しかし採用や教育にかかるコストを固定費から変動費化し、そのうえで会社全体の生産を上げようと考える企業が多くなってきました。
北川さん:近年、とくにIT・Web系の企業様からのご相談が多くなり、全体の7~8割を占めます。IT系の企業はエンジニアやマーケティングに造詣のある人材の採用に注力する傾向があります。その一方で営業職の採用が疎かとなり、「営業コンサルティング」「営業アウトソーシング」といったサービスを必要とする背景があるのです。
北川さん:IT・Web系企業様のサービスはウェブ上で提供されることがほとんどです。そのため、「訪問して目の前でプレゼンを行う」という営業プロセスが必ずしも必要なわけではありません。こうしたケースでは、我々は積極的に「インサイドセールス」を提案しています。その結果、私たちの顧客の半数近くは「オフィスにいながら商談を行うスタイル」を取り入れています。
セレブリックス社が2014年に掲載した全コラム中、もっともクリック率が高かった記事のタイトルは『訪問型営業はもはや過去の手法!? TEL完結型セールスの極意』です。この結果からも、インサイドセールスに関する注目度が高まっていると読み取ることができます。
Web会議システムの導入とその効果
北川さん:これまでは電話のみを利用したセールス活動に取り組んできました。当然音声だけの「電話」より、視覚的にもお客様に提案できる「Web会議システム」を用いるほうがより効果的だという考えはありました。しかし、Web会議システムは「社内会議用」という固定概念がありましたので、営業シーンで利用することは想定もしていなかったのです。
北川さん:そんな折、営業に特化したWeb会議システム『ベルフェイス(bellFace)』の存在を知りました。すぐクライアント企業に紹介したところ、大変興味を持っていただき、テスト的に導入することになりました。その際、「ベルフェイスを活用する担当」の4名、「活用しない担当」の4名を配し、プロセス数値の差分を検証してみたのです。その結果、「見込になってからの受注率」が劇的に向上しました。
北川さんがお話しいただいたクライアントの課題は「見込顧客から受注に至るまでの獲得率の向上」でした。営業の場では「導入しよう」と思ってもらえても、よくよく検討すると「すぐに導入する必要はないのでは?」という考えが生じるケースは少なくありません。
そうしたなかでベルフェイスを導入したところ、上記グラフの通り、受注率が右肩上がりに上がっていきました。北川さんは、今回のベルフェイスの導入で「受注率の向上」に成功した理由を次のように述べております。
- 口頭での説明だけでなく、表情も見せることで、お客様への「安心感」と「信頼感」を醸成できるようになった
- サービスの詳細を図示しながらプレゼンを行うことで、導入メリットをもう一段階掘り下げて理解していただけるようになった
また副次的な効果として、以下のような効果もみられたといいます。
- それぞれの営業担当にとって、自身の営業活動が明確になり、より最適な営業フローを再設計できるようになった
- ベルフェイスを利用することで、その場で資料をダウンロードしてもらえるのでメールを送る手間が省け、余分なリソースが生まれた
- 顔を映すため、電話だけのコミュニケーションに比べて一度の商談の責任が重くなり、よりいっそう事前準備に取り組む意識が強まった
インサイドセールスの導入を検討している企業へのメッセージ
北川さん:伝統や礼節を重んじる日本の文化を考慮すれば、社内に非対面での営業を取り入れること自体、容易ではありません。たしかに、企業文化やサービスの属性により、すべてを非対面で完結させることがベストである企業と、そうでない企業もあります。取り扱うサービスや、クライアント企業の特性に応じて、営業戦略を組み立てていく必要はあると思っています。
北川さん:しかし、実際にインサイドセールスを取り入れてみて思うことは、お客様とのコミュニケーションに支障はほとんど生じていないということです。それどころか、ベルフェイスを導入してからは、非対面にも関わらず一瞬でこちらの顔が映し出される、ベルフェイスの仕組みに感心され「おぉ~これ凄いね!」という前向きなリアクションをいただくことも少なくありません。
北川さん:また自分たちに目を向けると、「従来の営業手法には驚くほど多くのムダが発生している」ということに気づきました。これまでは訪問における往復の移動に時間とお金をかけるのが当たり前だと思っておりましたが、時としてそれは目に見えない大きな「コスト」「ロス」となっていることに気づきました。
北川さん:どんなことでも、目の前にある「当たり前」を崩し、新たな手法を取り入れるのは勇気のいることです。しかし多くの場合は、それをクリアすることで得られる果実はとても大きいものばかりです。訪問営業をインサイドセールスへ切り替えることもそれに値するものだと考えておりまして、その中でも比較的「今すぐに」「リスクを抑えて」取り組めるものだと言えます。
北川さん:手前味噌ではありますが、弊社は国内でも早々にインサイドセールスに取り組み、最近では電話だけでなく、Web会議システムを導入し、さまざまなPDCAを回してきました。何かご相談がありましたら、いつでもご連絡ください。
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株式会社セレブリックス
代表者 | 江川 利彦 |
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従業員数 | 700名 |
資本金 | 100百万円 |
事業内容 | 営業コンサルティング、営業アウトソーシング、人材派遣、採用支援、販促支援、スタッフィング事業 |
公式HP | https://www.cerebrix.jp/ |
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インサイドセールスを導入し、右肩上がりに受注率が上がる大躍進を遂げられたセレブリックス様の事例についてご紹介しました。
BtoB営業のプロフェッショナルと言われる企業においても、インサイドセールスの特長を実感されています。ぜひ、あなたもインサイドセールスを活用して会社の売上向上を推進してみてはいかがでしょうか。