対面での営業が難しくなったコロナ禍で、ニーズ急増中のオンライン営業。Web会議システムは数あれど、国内での導入実績No.1を誇る「ベルフェイス」は、営業支援に特化した類まれなオンライン営業システムです。
一般的なWEB会議システムとは、いったい何が違うのか? ベルフェイス株式会社のセールスグループの責任者・岩田恭行に、その実態についてインタビューしました。
岩田恭行(ベルフェイス株式会社 セールスグループゼネラルマネージャー)リクルートでIT製品情報メディアの広告営業からキャリアをスタートし、営業マネジメント業務を経験したのち、セールスフォース・ドットコムにてSFA・CRMを提案するインサイドセールスとフィールドセールスに従事。その後、BtoBセールス&マーケティングのコンサルティング会社である2BCの立ち上げに参画し、執行役員兼コンサルタントとしてさまざまなプロジェクトを担当。2019年12月より現職。
オンライン営業が求められる時代。Web会議システムとは一線を画すベルフェイス
――一般的なWEB会議システムとベルフェイスの違いをわかりやすく説明していただけますか?
WEB会議システムはまったく競合ではなく、実は明確なライバルはいないと思っています。それは、ベルフェイスがほかにはない、完全に営業に特化したシステムだからです。
もともとは、代表の中島の前職時代の原体験から生まれたサービスです。訪問せずクロージングまですべて電話という営業を極める中、「これにもっと便利な機能が加われば」と着想を得て、立ち上げたのがベルフェイスです。だから起点はあくまで、「電話営業の成功率を高めるためのもの」。WEB会議ツールとは、そもそも提供するべき価値がまったく違うものなんです。
お客様の通信環境が何か分からず、場合によってはソフトをインストールしてもらったり、ブラウザを指定したりしなければならない状態で、WEB会議システムを使って営業するのはとてもハードルが高いこと。初めてのお客様に対して、いきなりそのようなお願いをするのは困難です。
その点ベルフェイスなら、お客様がパソコンやスマホ、タブレットさえ持っていれば特別なソフトは要らず、画面上で資料を共有しながら対話ができます。音声は電話なので、途切れることもなく安定。お客様に負担やストレスを与えることなく、商談ができます。
リモートでありながら訪問と変わらない体験を提供できて、1対1のオンライン営業の成功率を高める営業システム。それがベルフェイスです。失敗は許されない営業だからこそ、専用のツールが絶対に必要だと思います。
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オンライン営業の環境がコロナ禍で一変。自ら1万件の新規商談数と5000万円のコスト削減を実現
――コロナ禍で、ベルフェイス自体の営業状況には何か変化がありましたか?
コロナ禍以前の弊社のお客様イメージは、直接会わなくても契約しやすい低単価の商材を扱っていて、顧客側のITリテラシーが高くオンライン営業が受け入れられやすい、という業種でした。具体的に言うと、IT系、広告系、人材系です。
当時それ以外は、オンライン営業に対するアレルギーがあったり、その発想自体を持ち合わせていなかったりする業界がほとんどでした。
そのような文化の壁を打破するため、昨年(2019年)の春~夏に、タクシーの車内広告を打ったんです。生産性を上げるには、営業スタイルの見直しが必要だということを喚起する内容のCMです。
新規のお客様を開拓するためではなく、既存のお客様がその先の顧客にベルフェイスを受け入れてもらいやすい世界をつくることで、カスタマーサクセスの向上につなげたい、という想いからでした。「(ベルフェイスを使った)オンライン営業で大丈夫ですよ」と言ってくれる方が増えることで、お客様の営業成功率が上がることを願って。おかげさまで、ニューヨークのCRESTA国際広告賞を受賞し、世にインパクトを残すことはできたんじゃないかと思います。とはいえ、まだまだ「営業は訪問第一!」という文化までは、動かすことができずにいました。
その後、大型の資金調達をしました。コロナ禍直前のことです。それまでのような「交通費や人件費の削減」としての用途だけでなく、「セールスビッグデータの活用」を啓蒙するという、次のステップへ進むための資金調達でした。実は私自身も、それをやりたくて1年前にベルフェイスに転職してきたんです。
ところが新型コロナウイルスの影響で、時代が一気に変わりました。そこで、2020年3月~5月の約3カ月間、サービスの無償提供をおこなったんです。その結果、お問い合わせが殺到。特に不動産や保険といったBtoCの企業から、多数お申し込みをいただきました。
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――その間、ベルフェイスの体制はどのような状態でしたか?
フルリモートワークです。その間、リモートで約50人を採用し、営業組織全体で100人と、倍になりました。
営業部隊は、もちろんオンライン営業のみ。サービスの無償提供によってありがたいことに問い合わせが急増したのですが、3月~7月の5ヶ月間、少ない人数で約1万件もの新規商談をこなしました。特に3月~4月は、1人あたりの1日の商談数は、7件以上という驚異的な結果に。中には1日に16件商談をおこなっていた営業パーソンもいました。これは、訪問営業では到底なし得ないことです。オンライン営業でなければ、商談数に比例して売上も縮小していたところでした。
1件につき全体で2時間半ほどかかる訪問営業に比べ、移動のないオンライン営業は、1件あたりの所要時間は約1時間。その差は1時間半です。営業パーソンの人件費を1時間3000円、交通費を1件につき500円とした場合、1時間半で5000円の差額が生じる計算になります。これを弊社の3月~7月の商談数にあてはめると…
たった5カ月で、なんと実質約5000万円のコスト削減をできていたということがわかりました。
訪問営業からオンライン営業への移行を躊躇するお客様の、一番の懸念材料は「これまでより売上が落ちるんじゃないか」ということ。でも、仮に受注率が少し下がったとしてもこれだけコストが削減できるなら、生産性は上がっているといえるわけです。
コロナ禍って決してポジティブな話ではないけれど、もともと訪問していたものをオンラインに置き換えることで、商談数を増やしてコストを削減することがです。ピンチではなく、むしろ生産性を向上する最大のチャンスだと思います。せっかくエンドユーザーがオンライン営業を受け入れてくれる、むしろ訪問営業より望んでくれる時代になったんですから、やらない理由はないですよね。
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訪問営業のような体験ができるベルフェイス。大切なのは顧客ファーストの精神
――ベルフェイスは、訪問営業に劣るものでもなければサブでもない、主力のサービスなんですね。
先ほど、「仮に受注率が少し下がっても、コストが大幅に削減できるなら生産性はアップ」と述べました。けれど、私たちが理想としているのはそこではありません。目指すのは、「ベルフェイスを活用することでの売上アップ+コスト削減」です。売上は、商談数×受注率×単価の掛け合わせで成り立っているもの。この3つを上げ、コストを抑えることができたら、最強ですよね。
営業リソースの不足と、オンライン営業の経験・スキル面の不安。この両方をカバーできるベルフェイスなら、これらすべてが実現可能だと思っています。
営業組織の受注率アップには、個々の営業パーソンのスキル成熟が最重要課題。それをオンライン営業で実現するのに必要な機能が、ベルフェイスには盛り込まれています。
また、機能だけでなく数々のノウハウを提供するのも、私たちベルフェイスの仕事。「オンライン営業はお客様が疲れてしまうので、30分以内に収めましょう」とか「資料の文字は何ポイント以上でつくりましょう」といった具体的なテクニックや、オンライン商談をものにするためのテクニックなどもお伝えしています。
そして何より大事なのは、「顧客ファーストであるべき」とお伝えすること。ですから、私たちはお客様に対して「オンライン営業を始めましょう」ではなく、「顧客のために、訪問以外のさまざまな営業チャンネルを用意しておきましょう。
そのうちの1つの手段として、オンライン営業を」とお話ししています。コロナ禍の今こそ、お客様の行動を理解し、それに対応できる営業組織であることが必要。それこそが、営業機会の損失を最小限に抑えることにつながります。
売上を上げ、コストを削減して、顧客満足度をもっと高める。そのためのベルフェイスでありたいと思っています。
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