【印象アップ!】営業パーソンが知っておきたいビジネスマナー

営業パーソンが成果を出すためには、営業トークや商談におけるスキルなど様々な能力が必要です。また、営業スキルだけでなく、爽やかな挨拶や必ず必要といえるビジネスマナーを持ち合わせている必要があります。

営業職の仕事は親密な人付き合いの中行われ、その場にふさわしい外見と振る舞いにより、相手を安心させることで信頼関係を築きます。

そこで、今回は営業従事者として知っておきたいビジネスマナーについて解説いたします。

営業パーソンの服装マナー

最初に営業パーソンの服装について解説いたします。

身だしなみの基本

営業職にとって、外見は非常に重要です。初めての顧客に会うときには、身だしなみには特に気をつけなければなりません。

はじめて会う人への印象は、その時起こった事柄だけでなく、身だしなみや態度なども第一印象として印象に残ります。商談においても同じです。

将来にわたって商品やサービスの質・量が維持されるか、問い合わせに親切に対応してくれるか、トラブルが起きたときに迅速に対応してくれるかなど、新規契約する上で不安になることはいくつもあります。

営業パーソンは、相手に良い印象を与える身だしなみと振る舞いによって、そうした不安を信頼に変えるように努める必要があります。

そのため、相手の信頼感や好感度を高めるためにも、清潔感、センス、品位、落ち着きなどといったコンセプトを決めることが重要です。

服装やスタイルを整えるときには、これらのコンセプトに合致するように心がけます。

スーツの選び方と着こなし

営業といえばスーツを着ている印象が強いですよね。

スーツにも様々な種類があり、プライベートであれば自分のイメージや自分が楽しむことを第一に考えても問題ありません。しかし、商談に向かう時には服装と考え方に違いがあることを押さえておきましょう。

選び方としては、自分の体形にフィットしたスーツを選びます。特別高級なスーツを揃える必要はありませんが、くたびれて見えると大きなマイナスになります。

シーズンごとに数着揃えれば、スーツが傷みにくくなります。型崩れの原因になるのでポケットにはモノは入れず、シワに注意しましょう。また、定期的にクリーニングをしましょう。

ワイシャツの選び方と着こなし

スーツだけでなく、ワイシャツで与える印象も大きく変わります。常にシミ、ヨゴレ、シワのない清潔なワイシャツを着こなすことが基本です。綺麗なワイシャツを着こなすことで、信頼感を高めることができます。

スーツと同様に、ワイシャツも自分の体形に合ったものを選ぶ必要があります。自分の首回りや裄丈を採寸し、ショップ店員のアドバイスをよく聞くようにしましょう。

カラー(襟)は「レギュラー」や「ショートレギュラー」が適しています。カフス(袖)は「小丸カフス」や「大丸カフス」がよいでしょう。生地は自然な光沢がでる「ブロード」タイプが定番で、色・柄としてはやはり白の無地が基本です。

ネクタイの選び方

最後にネクタイでも良い印象を与えることを意識しましょう。ここでもやはり、信頼感の演出が基本です。スーツ、シャツとの組み合わせも考えなければなりません。

複数のスーツのどれにも合うネクタイを選んでおけば、着回しが効くので便利です。

ビジネスシーンでのネクタイの定番は、「ワインレッド」と「ブルー」です。前者が情熱、積極性、リーダーシップを演出するのに対して、後者は誠実、知的、爽やかさを演出するのに役立ちます。

大事な商談を成功させるためにも、身だしなみには十分気をつけましょう。

商談前のマナー

商談の成功は段取り八分と呼ばれるほど、商談前の準備が重要です。

ここでは、主な商談前のマナーを4つ、以下で詳しくご紹介します。

アポイントは相手の業務も考慮して設定

アポイントを取る際には幾つかポイントがあります。

電話でアポイントを取る場合、業種によってかける時間帯や言葉遣いに配慮しましょう。実際に会う前の第一印象がここで決まります。

日程を決める際には、相手の都合を考慮しつつ、日程の候補を複数提示しましょう。

こちらからある程度候補を絞ることで、相手は日程を選びやすくなります。

そして、お互いに誤解が生まれないよう、曜日、用件、月日、時間、人数、同行者などを復唱することです。人数や同行者を伝える事で、訪問される側が事前準備をするのに役立ちます。訪問場所の住所についても念の為確認しておくとよいでしょう。

電話が終わった後にはさらに、内容の確認メールを先方に送っておくと良いでしょう。

アポの前にアポイントの確認を行う

訪問のアポイントをとった後、日にちが空いてしまうと、相手方もすっかり忘れてしまうかもしれません。また、相手の事情が変わり、面会できない可能性もあります。

それを回避するためにも、前日か当日の朝に、電話でアポイントの確認を行うと良いでしょう。

予定がもし変更になった場合は、その場で決め直すか、後日必ず連絡を入れましょう。

身だしなみをチェック

商談前のマナーとして、汗や匂い、服装や靴の汚れをチェックすることは第一印象を良いものにする上で大切なポイントです。以下で詳しくご紹介します。

夏場は汗や匂いに注意

汗や匂いというものは自分ではあまり気付かないポイントですが、相手に与える印象の中で、匂いは重要なウェイトを占めます。

夏は特に汗をかきやすいため、訪問先まで歩いた後などは汗に注意しましょう。汗ふきシートや制汗スプレーなどで対策をしておくとよいでしょう。

また、長い間靴を履いていると足の匂いも気になります。足も気付かない内に汗をかき、汗が原因で雑菌が繁殖し匂いの元になります。

簡単にできる対策として、毎日靴を乾燥させることが挙げられます。匂いが染み付いている場合は、靴に新聞紙を入れ、天日干しを数日間行いましょう。こまめにアルコール配合のウェットティッシュで足を拭くのも良い方法です。

服装や靴の汚れをチェック

商談前には、手鏡などで身だしなみのチェックをしましょう。ヨレヨレに型崩れし、汚れたスーツで現れては、それだけで印象が悪くなります。

もしコートを羽織っているのであれば、訪問先に入る前に脱いで裏地を外にして持つ(外の汚れを持ち込まない)こともマナーの一つです。

靴を綺麗に保つことも大事なマナーです。顧客は案外、営業に来たあなたの「靴」を見ています。靴の綺麗さは第一印象に影響を与える重要なポイントなのです。

髪型の基本は「清潔」「清楚」です。スッキリとした髪型か、派手な印象を持たれないかなどをチェックしましょう。意外に見落とすのが爪や鼻毛の手入れです。近い距離でお客様と対面しますので、爪や鼻毛が伸びていると悪い印象を与えてしまいます。

外回りが続いていると、一度整えた身だしなみでもどこか汚れてしまうものです。商談前には一度鏡でチェックする習慣を付けましょう。

アポイントを取って訪問先に行く際は、何分前に行けば良いでしょうか。

もちろん遅刻をしてはいけませんが、あまりに予定より早く到着し、受付を済ませてしまうのもいけません。

10分前には到着し、身だしなみを整えて、5分前くらいには受付を済ませるという時間調整がベストではないでしょうか。

仮に遅れる時は、10分前には訪問先に連絡を済ませましょう。その際、5分遅れそうな時でも、連絡では10分遅れると伝えるなど、少しだけ余裕を持って伝えておくとよいでしょう。5分遅れると伝えたのに8分遅れた場合と、10分遅れると伝えて8分遅れで到着した場合とでは、印象が異なります。

商談での会話マナー

次に商談中の会話マナーについて解説いたします。

名刺交換の基本

初めて顧客と会うときには必ず名刺交換を行います。

名刺交換は、相手の情報を知る最初の機会であり、商談を開始する前のアイスブレイクをするタイミングでもあります。

名刺交換時に相手に良い印象を与えることがで、その後の商談をスムーズに行うことができます。

  • 名刺の渡し方

名刺は、自分からお客様である相手の正面に進み出て、名刺を両手で持って渡します。相手が読みやすいように、名刺の向きは自分から見ればさかさまです。お辞儀をしながら、聞き取りやすい声で所属会社と名前を名乗ります。営業する側が相手より下に名刺を構え、名刺交換をするようにしましょう。

  • 名刺の受け取り方

相手が名刺を差し出してきたら、両手で受け取ります。このとき、相手が名乗り終える前に受け取ってはなりません。

相手が名乗り終え、名刺が差し出されたタイミングで、「頂戴いたします」といいながら受け取ります。

受け取った名刺は、商談中、表向きにして名刺入れの上に置いておきます。

お辞儀と挨拶

普段はあまり馴染みはありませんが、お辞儀には「会釈」「普通礼」「最敬礼」の3種類があります。

会釈は、社内で来客や上司にすれ違ったときのお辞儀です。上体を15度程度傾け、視線を相手の腰のあたりに落とします。

普通礼は訪問先で人に会ったときに行うお辞儀です。上体を30度程度傾け、視線は1.5~2m先に落とします。

最敬礼は慶弔時などに行うお辞儀です。上体を45度程度傾け、視線を1~1.5m先に落とします。

丁寧に挨拶することで、相手によい印象を与えることができます。会ったときの「始めの挨拶」商談のあとの「終わりの挨拶」を、明るくはっきりした声で行いましょう。

席順、立ち位置

会議や接待のときタクシーやエレベーターに乗ったときの席順はどのように考えたらよいのでしょうか。そうした場面では、「上座」「下座」の区別を認識しましょう。

お客様や目上の人のために用意された良い席が「上座」です。

目下の人やもてなす立場の人は「下座」につき、会議室では議長席が上座でそこから遠いほど下座になります。また、入口から遠い席が上座で、近づくほど下座になります。

応接室で3人で座るときは中央が上座です。景色が眺められる場合は、そうしたルールに関係なく、景色を観やすい位置が上座になります。

タクシーでは運転席の後ろが上座、助手席が下座です。エレベーターでは操作盤の前が下座で、その後ろが上座です。

下座の者は、タクシー運転手に指示したり、エレベーターを操作したりする役割を受け持ちます。

人を紹介する順番と呼び方

人を紹介するときには、立場を優先に考え、立場の高い人が最初に情報を得られるようにします。

自社の社員を他社の人に紹介します。

地位の低い人を先に地位の高い人に紹介し、年少者を先に年長者に紹介します。

自社の社員を紹介するときには、年上の人でも関係なく敬称することなく紹介することもマナーのひとつになります。

商談後のマナー

商談後のマナーとして、お客様へお礼のメールを送る必要があります。その際、メールの内容でお客様から宿題があった場合は、忘れずにお礼メールの内容に盛り込みましょう。

お礼メールのお送り

面談が終わったあとにお礼メールを送ることはビジネスにおける基本的です。

お客様が貴重な時間を割いてくれたことに感謝の意を述べましょう。ここでは、お礼メールを書くときに気をつけるポイントを4つご説明します。

お礼メールは商談した当日に送信する

お礼メールは商談した当日に送るのが鉄則です。商談時間が遅かった場合も、次の日の朝一までに送りましょう。相手がメールボックスを開ける前までに送るのがマナーと心得ましょう。

お礼メールの件名は、内容を要約したタイトルにする

お礼メールの件名は、内容を簡潔にしたものが基本です。相手にメールを送った目的が伝わるようにすることが重要です。

誤字脱字に注意する

メールを読む側は、送る人以上に中身をよく読んでいます。誤字脱字のような初歩的なミスは信頼を失いかねません。お礼メールを送る前に、しっかり見直す習慣を付けましょう。

商談内容を文面にする

お礼メールを、どこかで拾ってきた定型文のみで構成しては、お客様に対して失礼にあたります。

商談中の重要な話や、今後の意気込みなどを一言添えましょう。熱意のこもった文面にすることが大切です。

持ち帰った宿題を忘れずに

商談の中で、後ほど共有する予定であることや、その場で回答ができていなかった宿題がある場合は、そのことをお礼メールに盛り込みましょう。複数項目ある場合は、箇条書きにしても構いません。再確認の意味も込めて文面に記載し、お互いの認識の食い違いがないようにしましょう。

そして宿題に対していつまでに回答するのか、期日をはっきり明記しておくこともポイントの一つです。

営業パーソンがマナー以外に気をつけたいこと

服装や会話のマナーを身につけることで、信頼感を高めることができ、相手の不安を和らげ、商談にて好印象を与えることができます。

ビジネスマナーは、ビジネスパーソン・営業パーソンである以上は最低限身につけておきたいことです。

しかし、営業パーソンにはマナー以外にも受注率を高めるために身につけておくべきことがあります。

商談資料の準備

好成績を上げる営業の中には、とくに事前準備をしないで契約を取ってくるように見える人がいます。

しかし、そうした人たちが本当に準備をしていないわけではありません。準備に必要な時間を効率化し、頭の中で準備していることもあります。商談の成功・不成功は準備で決まります。

アポを取ったときの情報を整理する

自身でアポを取ったのであれば、アポを取った時点で詳しい内容をすぐにメモして記録を残しておきます。そうしたメモは、商談で相手の課題を探る上で最初の手掛かりになります。

相手企業について調べる

商談は相手企業の課題を探り、それを解決する手段として自社の商品やサービスを提案する場です。事前に相手企業の情報をまとめておけば、適切な商談プランを立て、核心に触れる商談が可能となります。

経営指針、経営戦略、事業内容、売上推移、会社沿革などの経営情報、主な商品とサービス、主な顧客や取引先など相手企業が属する業界の動向などを事前にまとめましょう。

商談の段取りと考え、提案内容とヒアリング事項を準備する

相手企業について調べておけば、事前にヒアリングで聞くべき事項や、提案するべき内容について、ある程度アタリをつけることができます。相手の立場に立って考えれば、いろいろな発想がでてきます。

プレゼン資料を作る

プレゼン用の資料を作りも非常に重要です。PCやタブレット端末を使うのか、紙で印刷しておくのか、相手により伝わりやすいように資料作りする必要があります。プレゼン資料の内容や見せ方によっては成約率に大きく影響します。

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商談の練習をしておく

準備したことを実際にリハーサルすることも、非常に役に立ちます。商談の前日や1時間前に、リハーサルするだけで、商談の成約率をあげることができます。

リハーサルをしておくことで、時間配分や商談の内容など、思っていたよりもうまくいかない部分が見つかります。また、リハーサルを通じて自身が行うべきことが身についているので、実際の商談の流れの中でそれらを柔軟に変更することも可能になります。

まとめ

営業パーソンが知っておきたいビジネスマナーについて解説しました。これらは、覚えたことを商談の中でしっかり発揮することが大切です。営業をこれから始める方は、ぜひ参考にしてみてください。

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