既存顧客から新規顧客を紹介をしてもらうリスクとコツ

今の顧客から効率よく紹介を得られる方法はありませんか?自分のチームも定期的に「誰か紹介してくださる方いらっしゃいませんか?」と聞いているのですが、上手くいかなくて……

このようなご相談をいただきました。たしかに、今やり取りをしている顧客からであればより有効な繋がりを得られそうな気がします。

しかも、既に関係ができている顧客からの紹介相手なのですから、すぐに契約に繋がる可能性も高いと思ってしまいますよね。できればこの繋がりから芋づる式にリードを広げていきたいものです。

しかし実は、この既存顧客に紹介を依頼するということが必ずしも得策ではなく、むしろリスクすらあるということが分かったらどうしますか?それでも紹介の依頼をし続けますか?

そこで本日は既存顧客に別の人を紹介してもらうよう依頼することのリスクと、この既存顧客を生かした効果的な新規顧客獲得方法についてのご紹介です!

「誰か紹介してくださいませんか?」という質問

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そもそも実は「誰かを紹介してくださいませんか?」と既存顧客に質問することは以下2つの理由からオススメできません。

  1. あなたの顧客の準備ができていない状態で話を進めてしまうことになる
  2. 数人紹介先の連絡をもらえたとしても、ほとんどのケースが電話帳で無作為に選んで見つかるような連絡先から少し毛が生えた程度の見込みしかない

必ずしも既存顧客からの繋がりが成功に繋がるとは限らないのです。むしろその顧客に迷惑をかけてしまったり、紹介してもらえたとしても、結局成果には繋がらないことの方がほとんどなのです。

つまり、確かにあなたと今の顧客との相性は良いかもしれませんが、それは必ずしも彼らがあなたの理想的な相手まで知っているということは意味しないのです。

結局は多くの場合、彼らが聞かれた瞬間考えず頭の中に浮かんだ2、3人の知り合いの連絡先を聞き出すだけで終わるのです。そしてそれらはリードとして全く条件を満たしているとは言えないでしょう。

あなたの理想通りに計画が進むような時も2、3回あるかもしれませんが、もしそれが十分な頻度で起こっているのだとすれば、今こうしてあなたも最初の質問を投げかけたりはしていないでしょう。

顧客に負担をかけてはいけない

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他にも考慮しなくてはいけないことがあります。時々上手くいくことがあったとしても、それにはどれくらい実践した価値があったと思いますか?

例えば今どれくらい多くの既存顧客があなたからの電話に対して「恐怖」を感じているか知っていますか?なぜなら、彼らもあなたが自分たちから1、2人の紹介顧客を搾り取ろうとしていることを知っているのですから。つまり既存の顧客に精神的なプレッシャーをかけることになるのです。

紹介してもらえた人たちの連絡先をもらったとしても、こうして既存の顧客に避けられるようになってしまっては、現状の関係も台無しにしてしまう可能性があります。これは必ず意識しておかなくてはいけないことです。

もちろん、顧客が自ら誰か繋がりを紹介してくれる場合は、それらは見込みあるリードとして判断して良いでしょう。しかしこれはまた異なる「紹介」と言っても過言はありません。自分から紹介顧客を生んでいるとは言い難いでしょう。

効果的に紹介顧客を生む方法

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それではどうやって既存顧客との信頼関係を失うことなく見込みある紹介リードを生めば良いのでしょうか?ここで、上手く紹介顧客を得られるための最も効果的な方法を紹介します。

オンラインセミナーを開催する

まずはあなたの中心となる顧客の問題解決のために20分ほどのオンラインセミナーを作ってください。「ウェビナー」とも呼ばれますが、オンライン上で人を集め、オンライン上でセミナーを開催するということです。もちろんオンライン上でのイベントですので人数制限もありません。

ただこのオンラインセミナーは会社の紹介が目的でも、あなたが扱う商材の実演のためでもありません。

オンラインセミナーが始まっても自分の紹介や、自社紹介のために使う5分は飛ばしてしまい、すぐに手元の問題を取り上げ、観ている人にそれをどうやって解決するのかを伝えるのです。

つまり自分たちが信頼するに値する人間だというイメージを彼らに植え付けるのです。

メールに仕事をさせる

20分ほどの「問題解決」ウェブセミナーが作れたら、次はあなたのリスト上にある顧客に一斉にメールを送り、そのセミナーに招待しましょう。また本セミナーについての情報を他のビジネス先の方やLinkedInの繋がりにも転送するよう依頼の一文も加えましょう。そこから可能性が生まれます。

本情報をTwitterで「ツイート」するよう依頼してみても良いでしょう。もしウェブセミナーのタイトルがターゲット顧客に魅力的に映れば、約50〜500人ほどの新たなリードを作ることができるはずです。しかもたった一つの手の込んだEメール戦法だけでです。

さて、あなたらどちらがいいですか?既存顧客にプレシャーを与えながら得られる2、3人の紹介先と、あなたのセミナーに参加してあなたのことを問題解決の業界エキスパートだと認知してくれている50〜500人の新たな顧客と。

考えるまでもなく、後者の方が圧倒的に効果的だというのは分かるのではないでしょうか。

顧客と良好な関係を築けている営業担当こそ、ついつい前者の方へ進みがちですが、最終的に得られる結果を考えると後者の方が優っているのです。

あなたもこれからは「誰か紹介してください」の代わりに、これらの手法で新規顧客を量産していきましょう!

リスクを抑えて既存顧客に紹介依頼するには?

ウェビナーで情報を拡散して既存顧客からの紹介を得ることは、非常に効率的な方法です。しかし、既存顧客に対して紹介を依頼する場合には、リスクがあることを頭に入れておく必要があります。

ここでは、既存顧客からの紹介依頼でのリスクをできるだけ減らすポイントを4つご紹介します。

紹介を依頼するタイミング

既存顧客に紹介依頼をするうえで大切なポイントは、依頼するタイミングです。紹介依頼をする最適なタイミングを理解しておけば、比較的に高い確率で紹介してくれます。効果的なタイミングとしては3パターンあり、「成約した直後」「商品が納入された直後」「自社商品を利用し効果が出始めた際」の3つです。

まず成約した直後は、ビジネスに限らず人は物を購入した時、商品が届くまでの期間は気持ちが高ぶっています。そのタイミングを見計らい、同じような課題で悩んでいる企業がいないかどうか軽くヒアリングしてみて、紹介依頼をするのがおすすめです。

次に商品が納入された直後は、届くまでの期間でも気持ち的には高ぶりを見せていますが、商品が届いた時はそれ以上に期待に胸が膨らんでいます。納入直後の質問も多く発生する時期なので、質問の受け答えを通してコミュニケーションを取り、紹介先がないかどうか依頼するチャンスを伺いましょう。

最後に商品を購入して効果が出始めた時は、顧客が商品価値を理解しているタイミングです。自身が使ってみて良いものは他の人にもすすめてみようと思ってもらいやすいので、比較的自然な流れで紹介依頼をすることができます。

しかし、注意するべき点としては、商材によって上記のベストなタイミングが異なる点です。商品が不動産や車など、短期間で効果を実感して満足することができる商品の場合は、成約した直後と届いた直後が最も紹介依頼をするタイミングとしては効果的です。

一方、商品の価値を感じ始めたタイミングで紹介依頼するのが適している商品は、保険やシステムといった「無形商材」です。一般的に無形商材は使い始めて効果が出るまでは商品の価値が感じられず、購入直後や納入直後だと他者におすすめできるか顧客も判断ができない状態のためです。

どんな人を紹介してほしいか明確にする

既存顧客に紹介依頼する時に、ただ紹介をしてくださいと依頼しても相手側はどんな相手を紹介していいのか分からないばかりか、相手がプレッシャーに感じてしまいます。既存顧客の負担を軽減するためにも、事前に紹介してもらいたいターゲットを明確化して依頼をする必要があります。

ここでは、ターゲット設定で明確にすべきポイントを3つご紹介します。

まず、企業の業種や業界について明確にします。既存顧客に依頼する時に業種や業界を事前に決めておかないと、自社商品に関係性のない業界を紹介されてしまう可能性があります。しかし、事前に「不動産業界に知り合いがいれば紹介してほしい」という様な説明で依頼をすれば、相手側も紹介する人を定めることができます。

次に属性を明確にします。紹介してほしい相手の会社での所属や専門領域、役職などを明確化させることで、紹介をする人物像がはっきりとするうえ、商談の際も決裁権のある人に繋がりやすくなります。また依頼したその場で紹介先が浮かばなかったとしても、紹介を希望していた属性を持つ人に合った時に、後日思い出して紹介してくれることもあります。

最後に、顧客の同業者を紹介してもらう方法です。顧客と同様の悩みを抱えている可能性があるためヒアリングや提案をスムーズに進められるかもしれませんし、同業者がすでに購入したという情報が安心材料となり、商談を優位に進められる可能性もあります。

紹介時の説明内容を具体的に伝える

既存顧客にとって、紹介依頼を受けることはとても負担がかかることです。そのため、その負担を少しでも軽くするような工夫が必要です。

工夫の一つとして、既存顧客が紹介先の候補に対して連絡する場面を想定し、その際に送る紹介文の内容をあらかじめ送っておきましょう。

既存顧客にとっては、紹介先への連絡時の文面を考える必要がなくなるため、負担を少し軽減できます。また、営業にとっても、自社のアピール内容を正確に伝えてもらえるというメリットがあります。

重要なのは「自身の信頼」と「顧客の信頼」

紹介依頼をするうえで、既存顧客が紹介してくれた企業との信頼関係も重要なポイントです。紹介先の企業と既存顧客の関係性は良好なことがほとんどなので、紹介先との関係性が構築できなければ自社の印象が悪くなってしまうだけではなく、既存顧客との関係性も悪くなってしまい、両企業からも自社商品を利用してくれなくなる恐れがあります。しかし、紹介先の企業とも信頼関係を構築できれば、より既存顧客との信頼関係も密なものになってくるでしょう。

まず、顧客との関係性を構築するうえでしてはいけないことは、初めての訪問では長い時間居座ってはいけません。初めて相手先に訪れる時は、自社を知ってもらおうと必死になってしまう気持ちも分かりますが、相手側にも業務があり、関心を持っていない話題をされても嫌悪感しか生まれないからです。そのため最初の数回は、挨拶と自社の商品に関するパンフレットなどを渡すだけにして、自社商品の存在と顔や名前を覚えてもらうことを目的とします。相手側に徐々に関心を持ってもらい、興味を持ってもらったら改めて商品の説明をするというように、段階的な関係性構築が重要です。

また、最近ではインターネットの普及によって顧客とのやりとりをメールだけで完結させてしまい、1度も会うことなく対応することが多くなっています。しかし、メールだけでは相手側のリアクションが把握できず、1つの対応ミスで不信感を持たれてしまうことも珍しくありません。したがって、相手側と関係性を構築するためには、対面することで表情や反応を把握することが必要です。「web会議システム」を利用すれば、直接会いに行く手間を省きつつ顔を見ながら話せるので、社内にいながら関係を構築することができます。

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