テレワーク状況下における営業職の適切な人事評価方法とは

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、テレワークを余儀なくされている企業が増加しています。営業職も例外ではありません。

テレワークという新しい働き方に、戸惑いを感じている方も多いかと思います。また、オフィスワークで適用していた人事評価方法がテレワークでは適用できず、新たな評価基準を取り入れる必要が出ている企業も多いでしょう。

そこで、この記事ではテレワーク時の人事評価方法の問題点と、人事評価方法に必要なこと、営業職のテレワークの評価方法で注意すべきことについて説明していきます。 

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テレワーク時の人事評価

テレワーク時の人事評価

そもそも、テレワークではなぜ従来の人事評価制度を適用することができないのでしょうか?ここでは、テレワーク特有の課題を解説します。

働きぶりが見えず、難しい

株式会社あしたのチームが実施した、従業員数5名以上で直近1ヶ月以内に週1日以上テレワークを実施した企業を対象にした全国調査では、テレワーク時の部下の人事評価が難しいと回答した人が73.7%でした。主な理由は、勤務態度が見えない、成果に繋がる行動が把握しづらい、勤務時間が把握しづらいといったものです。

たしかに人事評価については課題が浮き彫りとなっているテレワークですが、一方では通勤時間がなくなった分スキルアップのための勉強時間に充てることができる、育児や介護との両立がしやすくなるといったメリットも多くあります。

また、災害の多い日本においては、BCP(事業継続計画)対策の一環としてテレワークは有効な手段であり、政府も働き方改革の一環としてテレワークを推進していることから、テレワーク普及の歩みが止まることはないでしょう。

原因にあるのは成果以外の面の評価

なぜテレワークにシフトした途端に、従来の人事評価制度が適用できなくなってしまうのでしょうか?それは、日本の企業の多くは勤務態度や成果に至るまでの過程など、成果以外の部分も多面的に評価しているためです。

オフィスワークの場合は、密にコミュニケーションが取れるうえに、社内での働きぶりをしっかり把握できます。しかし、テレワークの場合はサボっていても分からず、行動の量や質も把握することができません。

また、実際は真面目に勤務をしていても、テレワークは勤務態度が見えないことで、「サボっていると思われるのではないか」という不安を社員も感じるはずです。

このような不安から、実際に業務量が多く正当な残業申請であっても、「生産性が落ちたことで、残業していると思われているのかもしれない」といった事情から残業申請がしづらく、それでいて成果を出さなければならないのでサービス残業が発生しやすいという問題もあるようです。

また管理職の側からしても、何も対策をしなければオフィス勤務に比べて見えない部分が多く、どうしても管理しきれているとはいえなくなります。サボっているのではないか、就業時間中に副業をしていないか、などと疑いたくなるのは(特に思うように成績が上がっていない時)当然の心理ですが、あまり精神衛生が良いとはいえません。

テレワーク時の人事評価制度に必要なこと

テレワーク時の人事評価制度に必要なこと

ここまで、従来のプロセスや勤務態度を考慮した人事評価はテレワークにおいては公平性を保つことができないことが分かりました。では、どのような制度であればテレワークでも公平かつ正しい人事評価を行えるのでしょうか?ここでは、難しいとされているテレワーク時の人事評価制度に必要なことを3つ紹介します。

基本は目標・成果による管理

テレワークを前提とした人事評価方法を実行していくためには、現在よりも成果主義を推進し、生産性を数値化していく必要があり、基本は目標・成果による管理が重要になってきます。

評価項目を明確化し、評価方法を統一するためには、「目標管理制度」を導入するのが効果的です。ここでは目標管理制度について説明します。

目標管理制度とは

目標管理制度、別名MBOとは英語で「Management By Objective」と表し、「目標による管理」と訳されます。企業と個人の目標を結合させたうえで、社員自身が自ら目標を設定し、実行や進捗なども自分自身で管理することで仕事をやらされているという感覚がなくなり、大きな成果を獲得できるという考え方です。 

上層部から一方的に下りてくる目標ではなく、自身で目標を設定することで、どのように頑張れば目標が達成できるかという創意工夫を促し、スキルアップにつながるというメリットがあります。また、企業に貢献できる目標として認められることで、目標達成=企業への貢献となるのでモチベーションが向上するという利点もあります。

さらに、目標と結果が明瞭であるため、従来の多面的な人事評価制度よりも容易に評価が行えて、特に成果が重視されるテレワークにはぴったりの評価制度なのです。

効果的な目標管理制度のポイント

効果的な目標管理制度を行うには、おさえておくべきポイントが2つあります。それは、「社員本人による目標設定」、「客観的な評価基準の設定」であることです。以下で、詳しく見てみましょう。

社員本人による目標設定

社員自身が会社の経営目標や事業目標に合わせた目標を設定することが、目標管理制度では重要です。経営陣が一方的に目標を設定したり、上司がノルマを設定したりすると社員のモチベーションが低下してしまうでしょう。

社員が会社の目標を理解したうえで、自分の果たすべき役割やスキルアップすべき技能を社員自らが設定する必要があります。

客観的な評価基準の設定

プロジェクト完了時や期末には社員の自己評価だけでなく、人事部や上司も評価を行います。評価は数値による成果の達成率のみを評価するとともに、目標計画への取り組み方や貢献度など定性的な部分も評価する必要があります。

評価は同じ部署と社員間で公平であることが必須ですので、明瞭で客観的な評価基準を設けることも必要です。

目標管理制度の実施の手順

では、具体的にどのように目標管理制度を運用していけばよいのでしょうか。ここでは、実施の手順を説明します。

最初に目標の設定を行いましょう。個人の目標ではありますが、最終的には企業の利益に貢献しなければならないため、会社の目標を社員としっかりと共有したうえで、まずは社員自身が目標を仮設定します。

次に仮設定した目標には、会社目標のために果たすべき役割、スキルアップすべき技能が含まれているかチェックを行い、上長や部門の社員間で共有して達成できる目標かどうか検討します。この際、社員のモチベーション向上のためには達成が可能で、適度なハードルがある難易度の目標であることが重要です。 

設定した目標の計画が実行段階に移ったら、定期的に進捗度合いを確認し、計画に遅延や問題が発生していないか確認します。問題を発見したら、原因を特定し、どのように解決するかを社員と相談しながら進行していきましょう。

最後に評価を行います。定量的な目標の達成だけでなく、目標までの過程や問題にどのように対応したかなどの定性的な内容も評価対象にしましょう。また、評価は一方的に伝えるのではなく、評価基準を明示し、フィードバックをきちんと行いましょう。フィードバックの際は次の新たな目標や、仕事の取り組み方で注意すべきことを共有すると良いでしょう。

プロセスの管理も考慮

過剰な成果主義に偏ると、社員のモチベーションを削ぐなどの弊害があるため、プロセスの管理も考慮する必要があります。そのためには、テレワークでも積極的にコミュニケーションが行われるように工夫しましょう。具体的には、業務予定の報告や業務終了後のアウトプットの報告を習慣づけるような制度を設けるのがおすすめです。 

また、部下が成果に至る過程や成果についてアピールできる機会を設けるのも良いでしょう。テレワークによって自身が正当に評価されないのではないかといった社員の不安を取り除くことができます。

さらに、業務中に相談事項が発生した場合にも報告をしてもらい、課題を解決していくことも重要です。なお、一気に全てをテレワーク化する必要はなく、対面してのコミュニケーションが必要な場合は出社日を設けて対面での面談を行うようにして柔軟な対応を行いましょう。コミュニケーション方法を工夫することで、業務プロセスや課題が可視化しやすくなり、部下の仕事の適正な評価につながります。

日頃から対話を欠かさずに

テレワークが通常のオフィスワークと大きく異なる点は、テレワーカー達がオフィスなどの同じ空間で働くのではなく、自宅やサテライトオフィスなど、それぞれ別の空間で働くことです。

そこで課題となるのが、離れた場所にいるテレワーカー達とのコミュニケーションの取り方です。円滑に仕事を進めるためには、お互いに情報共有やコミュニケーションを取るのが欠かせません。

ビジネスチャットなどのコミュニケーションツールを用いて連携をとったり、定期的にWeb会議を行ったりして、プロセスの評価ができるようにしましょう。

営業職のテレワークの場合、評価で注意すべきことは?

営業職のテレワークの場合、評価で注意すべきことは?

ここまで、テレワークにおける一般的な人事評価について解説してきました。しかし、人事評価を行う際は職種によって注意すべき点が異なります。
ここでは、営業職の人事評価に焦点を当ててご紹介します。

普段から目標・成果による管理が浸透

従来は足で稼ぐのが主流だった営業職も、現代はIT技術の進歩がめざましく、オンライン上で営業活動を完結できるビジネスツールによってテレワーク化が可能となっています。

営業職は他の部門や部署とは異なり、成果主義的な側面があるために基本的にはテレワーカーになった場合でも評価対応はしやすいでしょう。売上という客観的な成果の指標があるため評価がしやすく、その点はテレワークに向いている職業ともいえます。

営業プロセスや進捗状況が適正かどうかが見えづらくなる

成果や目標に基づいた管理が可能な営業部門であっても、テレワーク化によってプロセスが見えなくなってしまうのは他の職種と同様です。

特に、営業部門は毎月のノルマや目標が決まっていることが多く、進捗が把握できないことは今月の売上目標が達成できるのか見通しを立てることができない事態を招きます。

また、成果が個人のスキルに依存しやすい営業部門は、テレワークになることで各営業担当者が適切な営業プロセスを踏めているかどうかがより一層分かりづらくなります。長らく営業プロセスや進捗状況が把握できない状態が続いてしまうと、業務の属人化が進んでしまうといったデメリットも出てくるでしょう。

営業プロセスを管理するには

営業プロセスを管理する際は、行動管理と案件管理の2つを行う必要があります。行動管理ではアポ件数や訪問件数、契約件数を管理し、案件管理では商談フェーズごとの進捗やヒアリング情報を管理します。 

では、営業のプロセスはどのように管理するのが適切なのでしょうか。Excelやスプレッドシートで管理する方法もありますが、スムーズかつリアルタイムに、分かりやすく情報共有するにはITツールの活用がおすすめです。

ITツールの活用を進めよう

効率的に営業プロセスを管理するには、SFA、顧客管理、オンライン営業システムなどのITツールを活用しましょう。

SFA(営業支援システム)は、営業担当者の属人管理となっていた営業情報や顧客情報を一元化してチーム内だけでなく、組織上層部まで情報を共有することが可能なツールです。

営業活動の進捗状況やプロセス、顧客との商談履歴を可視化することで、営業活動のブラックボックス化を防ぎます。蓄積したデータを基に予実管理やレポート管理も行えるので、目標の達成率や活動報告もリアルタイムで行えます。

CRM(顧客関係管理)は、顧客の基本的な情報や属性、購入履歴などを一元管理するシステムです。データを基にした的確なキャンペーンの実施やアフターフォローを可能とします。

過去の問合せ履歴も記録しておけば、担当者が不在でも履歴を参照れば誰でも対応が可能となるので、迅速かつ的確なサポートとアプローチによって顧客満足度が向上が期待できるでしょう。

オンライン営業システムは、オンライン上で商談を完結するための機能が備わったツールです。WEB会議ツールの営業特化版といえばわかりやすいでしょうか。そのなかでも、インサイドセールスに特化した機能を有する「bellFace(ベルフェイス)」は最もおすすめのツールです。 

ベルフェイスは、録画機能が搭載されており、ブラックボックス化していた商談の内容を可視化することができます。チームメンバーの録画データやSalesforceと連携させて進捗管理もできるので、優秀な管理ツールになります。

また、成果を上げている優秀な社員の商談を営業部門で共有することで、営業部門の全体的なスキルが底上げされ、属人化を防止して標準化していくことも可能です。

まとめ

この記事ではテレワーク時の人事評価と人事評価制度に必要なこと、営業職のテレワークでの評価で注意するべきことについて説明してきました。

テレワークでは営業プロセスが見えないため評価がしづらいですが、SalesforceやベルフェイスなどのITツールを用いてプロセスを可視化し、適正な人事評価をしていきましょう。

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