富士商株式会社では、石油製品卸売を中心とした商社ビジネスを展開しており、エネルギー分野におけるトータルソリューションを提供しています。本記事では、同社がbellSalesAIを活用して営業生産性を改善した取り組みと成果をご紹介します。
導入前の課題:商談情報入力における業務的ボトルネック
以前より、同社では営業活動における「商談情報の入力」において複数の課題を抱えていました。例えば、営業担当者によって入力の品質にばらつきが生じており、案件報告や各案件の情報精度が一定でないため、案件の進捗状況を適切に管理することが困難な状況となっていました。
加えて、多数の案件を抱えていることから、入力作業に時間を割かれ、本来注力すべき顧客対応や商談活動に十分なリソースを投入できないという課題も発生していました。
導入理由:業務効率化と顧客対応に集中するために
こうした課題を解決するため、同社はbellSalesAIの導入を決定しました。
狙いとしては、Salesforce入力作業の効率化によって削減できた時間を商談や準備に充てられるよう営業時間を拡充することでした。
導入効果:営業生産性と商談品質の向上を実現
1.営業活動の効率化:入力工数を50%削減
bellSalesAIを活用し、商談情報をSalesforceへ自動連携することで、Salesforce活動入力工数を約50%削減しました。これにより、営業担当者1人あたり月間約10時間、年間120時間以上の業務時間を創出することができました。
さらに、生み出された時間を顧客折衝や提案準備に充当することで、顧客との接点数が20%増加し、営業生産性を大幅に向上させることに成功しました。
2.報告漏れの解消と情報入力品質の均一化
bellSalesAIにより、商談内容をAIが自動的に抽出することで、手入力による情報の抜け漏れを解消し、営業担当者間の報告漏れを90%減少させました。
また、AIが要約する議事録を次回商談の準備に活用することで、商談準備時間を1件あたり10分短縮しました。結果として、全営業担当者の情報入力の品質を均一化し、案件の進捗と確度を適切に把握・管理できるようになりました。
3.Salesforce活用度の向上:蓄積される情報量が2倍に
入力作業の負担軽減により、Salesforceへのデータ蓄積が促進され、情報量は導入前と比較して2倍に増加しました。
さらに、日報業務においても、日報形式でAI抽出された情報をSalesforceのChatterにコピー&ペーストすることで、スピーディーな報告が可能となっています。
営業現場の声: 営業活動に集中できる環境を実現
実際に、営業現場からも「メモを取る必要がなくなり、商談に集中できるようになった」という声が多く上がっています。 さらに、Salesforceへの入力時間が削減されたため、空いた時間を商談の準備に充てるなど、より効果的に活用できるようになったとのことです。
今後の活用:新たな営業担当者への展開と標準化の推進
今後、同社では、新入社員や異動者へのbellSalesAIの利用を促進し、新たな営業担当者がスムーズに業務を進められるよう、bellSalesAIを積極的に活用していく予定です。また、日報作成プロセスの標準化を進め、全営業担当者が均質な報告書を作成できるようにすることで、さらなる営業活動の効率化と品質向上を推進していくとのことです。