インサイドセールス活用企業が停滞した受注数を1年で倍増させた方法とは?【ベルフェイスユーザー会レポート】

 ベルフェイス株式会社が2018年5月17日に『第9回ユーザー会』を開催。100名を超える参加者が訪れ、盛況のうちに終わりました。
 ユーザー会は、同社が開発したインサイドセールスシステム『ベルフェイス(bellFace)』を導入している企業を対象に「ツールの活用ノウハウ」を紹介・共有するイベントです。本記事では、登壇者として自社におけるベルフェイス活用事例をプレゼンテーションしていただいた株式会社ベーシック ferret One部マネージャー・持田雄一さんのお話しされた内容を紹介していきます。

 プレゼンテーションのタイトルは「暗黒時代をベルフェイスと乗り越えたセールスチームの軌跡」です。
 株式会社ベーシックは、2年ほど前にベルフェイスを導入。受注率が上がるなかで、一時期頭打ちになった過去がありました。苦悩する状況のなか、どのように問題を解決し、さらなる成長に結び付けていったかについて時系列でお話しいただきました。
 なお、第9回ユーザー会の他の登壇者のプレゼンテーション内容や、質疑応答に関しては他の記事にてご紹介しています。ご興味のある方はこちらをご覧ください。

★株式会社ヒューマンキャピタルテクノロジー
失敗しないインサイドセールスチームを立ち上げるポイントは?【ユーザー会レポート】

★株式会社タスネット
【交通費6割減】代理店販売への同行営業をオンライン化した効果【ユーザー会レポート】

ベルフェイス導入前(~2016年4月)

株式会社ベーシックの持田さん(右)

 株式会社ベーシックは、ウェブマーケティング事業を行う会社で、ferret Oneは同社が開発運用するコンテンツマーケティングの運用更新をサポートツールです。基本的にはインバウンドのスタイルを採る営業で、持田さんは訪問営業の担当者でした。
 導入前の課題としては、問い合わせを受注につなげることが上手くいっていなかったといいます。その原因としては、「営業対応に追われる時間が多く、他メンバーの営業トレーニングなどに割く時間がないため、育成、及び、PDCAを上手く回せていなかった」と振り返っています。

 そうしたなか、営業部門にベルフェイスを導入しました。商談やクロージングで利用しようと考えて導入しましたが、お客様が首都圏の場合は結局訪問してしまう流れになっていたといいます。
 また地方のお客様の場合でも、ベルフェイスでのオンライン商談を試みましたが、正攻法が確立しておらずに試しに使ってみたというレベルでした。そうしたなか、あるできごとをきっかけにベルフェイスの活用が加速していきました。

成功体験から変わった意識。「ツールを使い倒す」という決意

持田さんのプレゼンに聞き入る会場の様子

 それは、自社から近い距離のお客様を相手にベルフェイスを利用し、受注をいただけたというもの。その成功体験をきっかけに、部署内が「ツールを使い倒す」という意識に変わっていったそう。そして徹底的にベルフェイスを利用するために次のような制限を設けました。

訪問禁止令

 たとえお客様が隣の駅だろうが、一切の訪問をしないと決めました。マネージメント側からの「ベルフェイスだけで営業を行うんだ」という意思表示になったといいます。

環境整備

 「ベルフェイスを使った受注はどのように生まれるのか」を把握するために、環境整備にも取り組みました。また誰が利用したとしても同じような営業を行える仕組みづくりを目指したといいます。具体的に取り組んだ内容は次の3点です。
 
・営業資料&トークスクリプトの作りこみ(※)、及び、機能のフル活用
 誰もが同じような商談ができるように全部で100ページ程度の営業資料を制作。お客様の検討段階レベルや、対象が担当者なのか、キーマンなのかなどによって、資料内から目次機能を活用し、該当ページのみで商談に臨んだといいます。

※ベルフェイスには、営業側のブラウザにトークスクリプトを表示する機能が搭載されています(参考:ベルフェイスの使い方と機能
 
・ストーリー設計(一度もお客様と対面せずに受注できるようにする)
 商談内容をマニュアル化するためにも、「商談は必ず自己紹介から始める」といった商談時における具体的なストーリー(トークスクリプト)を組み立てました。また同時に「営業マンが棒読みにならない練習」にも取り組んだとのことです。
 
・CTI(電話とPCの連動システム)の導入
 商談内容を改善するため、電話機を全て録音機能の付いたものに変更。商談時の音声をデータ化してPCで保管できるようにしました。その結果、「スライドの利用手順」や、「クロージングのタイミング」といった細かい点まで指摘・改善できるようになったといいます。

ベルフェイス導入後の成果

・受注率
2%/月(2016年1月)⇒ 13%/月(2016年12月)
※6.5倍増

・受注数
10件/年(2015年) ⇒ 150件/年(2016年)
※15倍増

受注数が頭打ち。その原因は「見込みの低い案件が多い」?

会場からの質問に出し惜しみなく事例を話してくれた持田さん

 ベルフェイスで受注数や受注率が上がったものの、受注数が頭打ちしてしまった時期があるといいます。
 実績は月の受注数は10~15件程度を維持。しかし、目標数も上がったことで未達の状態が目立つようになったとのことです。
 持田さんは、原因として「新規商談が増える一方で、追客時間が少なくなったこと」が原因だと考えました。またベルフェイスで商談を行うチームに案件を回すリード創出チームの目標が「アポイント数」だったことも影響していたといいます。
 目標設定が「アポイント数」だったこともあって、確度の低い案件もベルフェイスで商談を行うチームへと流していたことで受注につながりにくかったとのこと。持田さんたちは、まずアポイントの質を上げるように取り組みました。リード創出チームがお客さまと接点を持った段階で、ベルフェイスを活用し「興味付け」を行った後にベルフェイスで商談を行うチームに渡すように手順を加えました。

「興味付け」を加えた直後の成果

 リード創出チームに「興味付け」の工程を加えたことで、ベルフェイスで商談を行うチームが対応する商談数は大幅に減りました。結果として、受注率は上がったものの、商談数が大幅に減少した為、受注数に変化がない結果に。受注数を上げるために持田さん達はさらに行動を起こします。

・商談数
300件/月 ⇒ 50件/月

・受注率
大きく上がった

・受注数
さほど変化なし

ベルフェイスで商談を行うチームとリード創出チームの距離を近づける施策(2017年10月~)

 受注率の向上には成功したものの、受注数に大きな変化が無かった為、持田さん達は新たな方法を採り入れました。着目したのは「営業の目標設定」。もともとリード創出チームの目標設定は「アポイント数」だけでした。その影響で、ベルフェイスで商談を行うチームに「低品質な案件」を送ったとしても、リード創出チームは目標達成し、評価される状態となっていたといいます。
 結果、両チーム間に溝が生まれてしまったと振り返りました。
 ベルフェイスで商談を行うチームとリード創出チームの間にできた隔たりを解消すべく行った方法は以下の2つです。

KPIの変更

・リード創出チーム:「アポイント数」&「Cヨミ数」
 リード創出チームのKPIを「アポイント数」だけではなく、「Cヨミ数」を追加。「Cヨミ数」とは、ベルフェイスで商談を行うチームに渡したアポが「見込みの高い案件」だと認定された数を指します。この結果、リード創出チームは、ベルフェイスで商談を行うチームに渡す際に“良い”アポを渡すような意識が身についたといいます。

・ベルフェイスで商談を行うチーム:「受注数」&「追客期間」
 これまでベルフェイスで商談を行うチームのKPIは「受注数」のみでした。ここに「追客期間」の要素を加えました。具体的には「一度接触を持ったお客様に対して、2か月間、追客を行う」といったルールを設けました。
 それに加えて受注目標数字に「追客」を含めたといいます。たとえば、「当月の目標受注数5件」を掲げる営業マンは、「当月中に接触を持つ案件を2件」、そして「以前から追客していた案件を3件」と新規と追客を同時にアプローチしていくことになります。

フィードバック体制の強化

 録音した電話時の音声データを管理できるCTI(電話とPCの連動システム)を利用し、情報共有とフィードバックの体制を築き上げました。ベルフェイスで商談を行うチームは、リード創出チームがお客様と会話している音声を聞けるため、「お客様のニーズ」「悩まれている点」などを把握したうえで、オンライン商談に臨むことができるようになりました。
 また、ベルフェイスで商談を行うチーム側は、アポイントの取り付けを行った人に対して「この項目を聞けていなかったから、受注につながりづらかった」とか、「この案件はここを聞けていなかったけど、こう話していたから受注できた」など、具体的なフィードバックを行うことができるようになったといいます。

その結果、リード創出チームの「ヒアリング項目」や「オンライン商談への誘導フロー」が大きく改善されたといいます。

KPI変更、FB体制の強化による成果

リード創出チームとbellFacで商談を行うチームが連動できるようなKPI設定や、フィードバック体制の強化を行ったことで、受注数が2倍に伸びたといいます。また受注率には変化がないため、業績が大きく伸びたといえるでしょう。

・受注率
20%/月(2017年1月) ⇒ 20%/月(2017年12月)
※変動なし

・受注数
150件/年(2016年) ⇒ 300件/年(2017年)

ベルフェイスは魔法のツールではない

ベルフェイスの活用方法はユーザーの方々の使い方次第

 持田さんは、プレゼンテーションのなかで「ベルフェイスは魔法のツールではない」と何度も繰り返し述べました。さらには「ベルフェイスは手段の1つとして効果的だが、導入したから結果が出るというわけではない」と、活用の仕方の重要性を強調しています。

 インサイドセールスを利用しても成果が出ない、または成績が落ち込んできているという企業の方は、今回紹介したような「KPIの変更」「部署間の機能」を改めて確認してはいかがでしょうか。フローの細部などを確認することで、より良い営業成績が生まれるかもしれません。

インサイドセールスシステム「ベルフェイス」

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