デジタル人材の育成に活用すべきDX研修とDXコンサルとは?

ここ数年、企業におけるデジタル革命の必要性が高まっていますが、日本のデジタル人材は大きく不足しています。そのため採用が難しいばかりか、ノウハウがなく育成にも取り組めないと悩む企業は少なくありません。

そこで今注目されているのが、デジタル人材の育成を目的としたDX研修や、コンサルによる育成支援の活用です。今回は、DX研修やコンサルサービスを活用した育成支援について、詳しくご紹介していきます。

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非IT企業においてデジタル人材の採用・育成が難しい理由

非IT企業においてデジタル人材の採用・育成が難しい理由

まずはデジタル人材の採用や育成がなぜ難しいのかについて考えていきましょう。

高スキル人材は年収が高い

採用が難しい原因の1つが報酬の高額化です。

経済産業省がおこなった「第1回 デジタル時代の人材政策に関する検討会」の資料「DXを担うIT人材の給与水準(4ページ目)」によれば、エンジニアなど社内システムやネットワークの構築・運用スキルを持った人材に対しては、約400~700万円ほどの年収が提示されています。

一方、ITアーキテクトやITコンサルといったITの知識と技術を戦略的に活かせるレベルの人材になると、年収は800~1,000万円を超えており、高度なスキルを持った人材ほど高額な年収であることがわかります。近年では、優秀なデジタル人材であれば年収数千万円、新卒採用であっても1,000万円以上を提示する例も増えています。

採用できても離職しやすい

次に、職場環境や評価体制に関する理由です。

デロイトトーマツグループによる「デジタル人材志向性調査」では、デジタル人材の31.1%が3年以内の離職を考えていると回答しており、その理由として、報酬の低さ以外に「納得感のある評価がされない(20.6%)」「上司・同僚が自身の業務に理解がない(20.3%)」といった内容が挙げられています。

組織内に正しく評価できる体制がないために、デジタル人材の離職を招いてしまっているのです。評価体制の他にも、キャリアアップに繋がる仕事のチャンスや最先端のテクノロジーを学ぶ機会がない、カルチャーフィットしないといった理由で離職するケースもあります。

社内にデジタル人材を育てるノウハウがない

今でこそさまざまなITツールが導入され、デジタルとアナログ両方の利点を取り入れたハイブリッド営業が注目を集めるなど、企業のデジタル化が進みつつあります。

しかしツールの活用が始まったばかりともいえる非IT企業において、人材育成に活用できるレベルのノウハウが蓄積されるまでは、まだ多くの時間を要するでしょう。加えて、これまでのアナログ的な組織の中ではデジタル的なマインドセット(思考パターンや固定の考え方)自体が存在しないため、戦略的なデジタル思考を習得できる環境がないことも、社内でデジタル人材の育成が難しい要因と考えられます。

自社にIT部門を持っている場合でも、デジタル人材を育成できるとは限りません。IT関連の業務は他部署から見えづらく、企業内で孤立しているケースも少なくありません。そのため、経営的思考や戦略的な立案力を培うための育成基盤が構築されていないのです。

【営業DX】いま取り組むべきデジタル×アナログのハイブリッド営業とは

デジタル人材の育成ならDX研修を活用すべき

デジタル人材の育成ならDX研修を活用すべき

デジタル人材はもはやIT部門や管理部門だけに限らず、営業部門のDX実現にも重要な役割を担っており、これからのビジネスにおいて、部門を問わず欠かせない人材であることは明白です。採用の難しさや離職の可能性を考慮すれば、やはり今後はデジタル人材の育成が大きなカギとなるでしょう。

デジタル人材を育成する際は、DX研修やコンサルサービスの活用がもっとも効率的です。DX研修への参加は、自社に育成ノウハウがない場合でも、社内に存在するデジタル人材を発掘し、育成できるといったメリットがあります。コンサルサービスを利用する場合も、企業に合わせたDX指導を行えるコンサルを見つけることで、同様の効果を得ることができます。

また研修やコンサルによって育成したデジタル人材であれば、すでに組織風土や社内のITレベルがどの程度かがわかっていますから、他の社員との齟齬も生じにくく、DX推進に取り組みやすいのではないでしょうか。

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DX研修で目指すデジタル人材のありかた

DX研修で目指すデジタル人材のありかた

研修やコンサルで育成することを目指すデジタル人材は、DX推進の中心となって革新的な提案や企画を行える人材であり、組織を変革へ導く役割を担っていくことになります。そこで以下では、DX研修やコンサルといったデジタル人材の育成支援に必要な要素について解説します。

デジタル戦略の立案・組織の構築

まず、企業が抱える経営課題に対してITを切り口としたデジタル戦略を立案し、それを遂行するDX組織を構築できる力を身につけることです。

DXに必要なデジタル戦略では「既存のビジネスモデルに対しITをどう活用するか」ではなく、「IT技術を活用してどのようなビジネスモデルを構築していくか」といった考え方が肝要です。この考え方を軸に、新しいビジネスモデルを創造する、あるいは既存ビジネスをアップデートさせることが、DXを担うデジタル人材の基本的な役割となってきます。

さらに組織を構築し牽引できるスキルを持っていなければ、DXを推し進めることはできません。組織に必要な人材の選抜、マネジメント、プロジェクトの管理といったスキルを身につけることもデジタル人材の重要な要素です。

デジタル思考

革新的なビジネスやサービスを生み出すためのデジタル的なマインドセット、つまりデジタル思考も必要です。デジタル思考は複数の考え方によって成り立ちます。

まず「人間中心思考」です。革新的なサービスやビジネスモデルは、顕在化していない問題の発見から始まりますが、人間中心思考とはその問題を発見するために必要な考え方です。ここで中心となるのは顧客であり、顧客の視点で問題(ニーズ)を発見できる思考力と言えます。

次に「バリュープロポジション」を意識することです。顧客のニーズに対し「自社のみが提供できる価値は何か」を意識して提案できることが大切です。

この2つがあってようやく提案を実現するための革新的なサービスやビジネスモデルを生み出すことができます。この一連の流れを「要素」として組み立てて考えられる思考を「デザイン思考」と言います。このデザイン思考はDXを推進していく上で、もっとも重要な考え方になります。

(※「デザイン」と付いていますが、いわゆるデザイナーに特徴的な考え方なわけではありません)

デジタルプロセスの実践

デジタル思考によって生み出されたサービスやビジネスを開発し、さらに検証と改善を継続的に実践できる力も必要です。ここでは開発工程をいかに「すばやく・短期間で」実践する力があるか、が重要なポイントになります。

その基本となる考え方が、現在ソフトウェア開発で主流になっている「アジャイル開発(素早いソフトウェア開発)」という手法です。実際にソフトウェアを開発するわけではなく、サービスやビジネスモデルの企画からリリースまでを短くし、リリース後もアップデートを繰り返すことで質を高めていくといった流れを作るための考え方ととらえてください。

また短期間のアップデートを継続してすばやく行うために、検証・修正案の構築・実践といった各段階を自動化させることも必要です。

これが大きく効果を発揮するのは、新製品開発や広告キャンペーンです。

「1億円かけてCMを制作し放映したのに、クリエイティブが刺さらなくてほとんど効果がなかった」といった大コケ事例は、表には出てきませんが実はたくさんあります。

あまりにもリスクが大きいですが、一方で複数のパターンを作ってWEBでテスト→インタビュー結果をもとに改善して再度テスト→最もユーザーに刺さったものを初めてテレビで使って最大限の効果を生んだ……といった事例は、いま数多く生まれてきています。

デジタルテクノロジー

デジタル思考とデジタルプロセスの実践を支えるのが、デジタルテクノロジーを駆使できる技術力です。

DXではソーシャル・モバイル・アナリティクス・クラウド・センサー・セキュリティといった6つのテクノロジーの活用が基盤となりますが、今後はさらにAIやIoT技術(モノのインターネット)の活用が重要となってくるでしょう。

デジタルテクノロジーの進化のスピードは年々速くなっているため、最先端テクノロジーへの対応力も問われます。

デジタルリテラシー

ここまでお伝えしたすべての基盤となるのが基礎的な活用能力、つまりデジタルリテラシーです。デジタルリテラシーはもはやデジタル人材が備えるべき能力ではなく、テクノロジーを利用するすべての人が備えておくべき能力と言えるでしょう。

デジタルリテラシーは、デジタル技術の進化や新しいツールの登場、それに伴う価値観の変化によって常に新しくなるため、その都度意識的にアップデートを行わなければなりません。

DX研修の選び方

DX研修の選び方

現在は感染症拡大防止によるニューノーマルが定着してきたことで、DX研修においてもオンライン研修やオンライン受講が可能なケースが増えています。従来の研修形態と同レベルの内容を、場所を問わずにどこからでも受けることができますから、ぜひ積極的に活用していきましょう。

各社員のニーズに合わせて内容を選べるか

DX研修と言っても研修内容はさまざまです。先ほどお伝えした要素を参考に、研修を受ける社員に必要な要素を洗い出し、適切な研修内容を選ぶようにしましょう

またDX研修を受ける社員の部署や役職・業務内容によっても、習得すべき知識や技術は異なるため、社員のニーズに合ったDX研修の内容が選べることも、DX研修選定時の大切な指針になります。

たとえば組織をまとめてプロジェクトを推進していく力や、発案力に長けている社員であれば、研修でデジタル面の強化を行うことで、デジタル人材へとシフトさせることができるでしょう。社内にIT部門がある場合は、経営的視点の獲得や立案力を高められる内容の研修を選んで、一技術者からDX推進を実現できる人材へと成長させることも可能です。

基礎から発展まで広範にわたる内容か

基礎知識のないままDX研修でスキルを習得しても、ビジネスに効果的に活かすことはできません。基礎知識の構築とスキルの習得を経て、自社のビジネスやサービスに合った企画力やリーダーシップマインドを身につける、といったように、ゼロからでもしっかり学べる研修内容になっているか確認しましょう。

さらに段階ごとにコース分けされているような研修内容であれば、社員のレベルに合わせて効率的に受講することができるでしょう。

実践に即しているか

どんなに研修内容が素晴らしくても、当然ですが実際の自社の業務に落とし込めなければ意味がありません。そこで1つの選択肢として、自社が使っている(これから採用する)システムやツールの企業が提供する研修・コンサルメニューも考えられます。

そのメニューだけ他社に外注されている場合は(質がわからないので)要注意ですが、その企業が顧客をなんとしても成功させるためにおいているメニューは、徹底した伴走体制を売りにしている企業も多く、パートナーとして頼りになります。

DXコンサルの活用も検討を

DXコンサルの活用も検討を

育成支援サービスの活用は、DX研修に加えてDXコンサルの検討もおすすめします。

まずは社内で使っているITツールや、DX推進に向けて導入を考えているITツールを提供している会社から、コンサルサービスが提供されていないかを確認してみましょう。ITツール提供会社のDXコンサルほどそのツールの使い方に精通している人材はいません。

現場のニーズに則った具体的なツール活用の提案はもちろんのこと、研修サービス以上に自社の人材レベルに合わせた育成支援を受けることができます。

コンサルサービスを活用するメリットは他にもあります。自社のDX推進に取り組みたくても、どこから手をつけていいかわからない、といった場合に、コンサルサービスは大変有効です。顧客の抱える課題を洗い出して解決に導くことがコンサルの役目ですから、まずはDXコンサルに相談するところから始めてみましょう。

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まとめ・Q&A

デジタル人材の育成について、DX研修やDXコンサルの活用をお伝えしました。最後に改めて、非IT企業におけるデジタル人材育成についてQ&A形式でまとめます。ぜひ今回の内容を、これからのDX推進とデジタル人材の育成にお役立てください。

Q.なぜ非IT企業においてデジタル人材が定着しないのか?

A.需要の高まりに伴う年収の高額化と、企業間における獲得競争の加速によって、人材獲得自体が難しくなっていること、さらに非IT企業のDXに対する理解が追いついていないことが主な原因です。

Q.デジタル人材が目指すべきあり方とは?

A.以下に挙げるような要素を持った人材の育成を目指すべきといえるでしょう。

  • デジタル戦略、およびDX遂行のための組織作りが行える
  • 革新的なビジネスモデルをユーザー視点でデザインできる思考力を持っている
  • 開発と検証、改善のプロセスをすばやく実践できる
  • デジタル思考とプロセスの実践に必要なテクノロジーを駆使できる
  • DXすべての基盤となるデジタルリテラシーを備えている

DX研修やDXコンサルによる育成支援では、これらの要素を持った人材の育成を大きな目的としています。

Q.DX研修を選ぶ際のポイントとは?

A.DX研修の選定時は「研修内容を需要に合わせて選べるか」「基礎から発展まで幅広く取り揃えているか」という2つのポイントを踏まえておきましょう。この2点を押さえたDX研修であれば、社員のDXレベルに合わせて効果的にスキル習得が行えます。

Q.DX研修以外に企業が検討すべきサービスは?

A.DX研修以外の育成支援では、ITツールの提供会社によるDXコンサルサービスの利用がおすすめです。DXに必要な知識と技術を持ち合わせているだけでなく、企業の課題に合わせた提案やその後のサポートまで行えることが、研修にないDXコンサルの強みです。

そのためDXコンサルの活用は、研修よりも一歩踏み込んだ育成支援を実現できますし、ツールを使った具体的な提案を受けることも可能です。

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