月間300商談を生み出すインサイドセールスチームの全て【人材育成編】

近年インサイドセールスという営業手法が日本でも急速に拡大しています。

元々インサイドセールスとは、見込み顧客の獲得から受注までを社内にいながら完結させる内勤型営業という意味で、国土の広いアメリカやヨーロッパで広まってきた営業手法です。近年は、日本でも働き方改革や営業生産性向上を背景に徐々に徐々に浸透してきており、インサイドセールスに取り組む企業もどんどん増えてきています。

営業に特化したWeb会議システム「ベルフェイス」を提供する弊社ベルフェイス株式会社では、現在約1,000社のインサイドセールスを支援しており、そのノウハウを発信しています。

今回は、インサイドセールスの中でも、商談獲得までを担い、アポ数やそこからの受注金額の最大化を目指す分業型インサイドセールスの全てを、弊社インサイドセールスグループ マネージャーの横山にインタビューしました。連載企画として、3回にわけて、ベルフェイス株式会社が行っているインサイドセールス(SDR)の取り組みの全てを公開していきたいと思います。

  • The Modelのような分業体制をこれから構築される企業の方
  • もしくは、構築し始めていて最適解を模索中の企業の方
  • リード獲得以降の商談数の最大化に悩みを抱えている方
  • 質の高い商談の設定に悩みを抱えている方

などにとって最適な記事です。ぜひご一読ください。

この連載企画は、

の3部構成の記事をお送りします。今回はその最終回「人材育成編」です。

ベルフェイス株式会社 マーケティング事業部 インサイドセールスグループ マネージャー
横山豊

2012年に(株)オプトに入社。その後グループ会社のソウルドアウト(株)へ転籍し、延べ500社の中小・ベンチャー企業のWebマーケティング支援を担当。2017年2月、当時従業員数5名のベルフェイス(株)にジョインし、0からセールス・マーケティング事業の立ち上げを経験。入社当時の導入社数200社を2年間で900社まで増加させる。現在はマーケティングからセールスの連携強化を担う、インサイドセールスグループの立ち上げ・体制構築に従事。

人材育成チームとしてのインサイドセールス

ーQ. そもそもなぜ「インサイドセールスの全て」という連載企画の1つに「人材育成」というテーマが入るのでしょう。

横山:企業にもよりますが、インサイドセールスチームが社内の人材育成チームとしての役割を担っていることって結構多いと思うんですね。それはインサイドセールスがお客様とのコンタクトを短期間でかなりの数こなせる業務だからです。やはり質を求めるには量をこなさないことには始まらないので、新入社員の顧客理解・サービス興味喚起を学ぶためには、インサイドセールスの業務に触れることが最適だと考えています。

横山:実際弊社でも、インサイドセールス職を極めるキャリアはもちろんありながら、セールスやカスタマーサクセスに異動する前提でその前段の研修的立て付けでインサイドセールスに配属される人も多くいます。マーケティング/セールス/カスタマーサクセスとビジネスサイド全方位に人材を流しているチームでもあります。

ーQ. そうすると他チームからの要望もありつつももちろん自チーム内でも人材育成が重要になってくるということなんですね。

横山:はい。常に新しい人が入ってくるチームなので、研修の内容と仕組みづくりはかなり重要ですね。結局どれだけ体制やKPIを完璧に設計しても、目標を達成できるかどうかはメンバー1人1人の頑張りにかかっています。アポ獲得率を少しでも上げられるように、様々な育成コンテンツを用意しています。

まずは社内のハイパフォーマーを特定

ーQ. 育成のゴールはどういうところに設定しているのでしょうか。

横山:そうですね、育成の仕組みを整える上で、そもそもどういう方向に人を育成しているのかを決めることが重要ですよね。なので弊社ではまず社内のハイパフォーマーを特定することにしました。

横山:プロセス実績とKPI実績のそれぞれの指標を個人別に見て、たくさんいるインサイドセールスメンバーの中でも特にパフォーマンスが高い人を特定します。誰も会ったことない理想像を作り上げるよりも、横に座っているハイパフォーマーを目指せ、と言われた方がわかりやすいと思うので、まずはこのハイパフォーマーの人を分析することにしました。

ハイパフォーマー分析から得られた3つの必要スキル

ーQ. 実際にハイパフォーマーを分析して、「このスキルが重要だ」と感じたものはありましたか?

横山:はい。3つありました。それぞれ紹介していきますね。

コミュニケーションスキル

横山:まずは当たり前すぎることなんですが、コミュニケーションスキルです。やはりお客様と接する仕事なので、コミュニケーションスキルは言うまでもなく重要です。特に電話だけでのコミュニケーションなので、第一印象から口調・声色・話す速度・質問の仕方・相槌などだけで相手を心地よくさせるようなコミュニケーションが必要、という点で他の業務よりもこのスキルは高いレベルで必要なのかもしれません。

横山:コミュニケーションとは会話です。最初はとにかく決められたヒアリング項目を聞き出すのに必死で、ただのアンケートのような質問攻めになってしまいがちです。しかし、突然電話をかけてきた人に何でもかんでも答えてあげるほどお客様も暇ではありません。不躾な質問攻めにせず、自然な会話の流れでヒアリング項目を聞き出せるよう、何度もロープレをこなしましょう。

横山:また、第1回のテクニックでも伝えましたが、インサイドセールスにおけるコミュニケーションにおいては事例の紹介が非常に重要です。「あなたの会社と似た業界では◯◯社さんが使っています」「◯◯社ではこのような実績が出ています」など、具体的な事例をどれだけ詳細に伝えられるかで成果は大きく異なります。とはいえこれも台本を呼んでいるように一つ覚えで話しても頭に入らないので、自分が担当した顧客であるかのようにストーリーを伝えられるテクニックが求められます。

横山:このように、インサイドセールスはあくまでコミュニケーション=会話であるということを念頭において、とにかく実践を積むことだと思います。

仮説構築力

横山:次に重要なのが仮説構築力です。インサイドセールスもセールスの一部なので、お客様の課題を的確に把握し、自社のサービスがどのようにサポートできるかを考えることが重要です。お客様にいくつかヒアリングをした上で、「そうすると~のような課題をお持ちなのではないでしょうか」と聞き、まさにそのような課題を持っていればお客様もサービスに興味を持つようになりますよね。これが的外れな課題を言ってこられたら、「そんな課題はない」と話は終わってしまいます。これはもらった情報からお客様の課題は何なのかという仮説を構築する力です。

横山:また、お客様とのやり取りだけでなく、社内でのコミュニケーションにも仮説構築は役立ちます。セールスに商談をパスする際に、ただヒアリングした結果をメモするのではなく、「こういう人なのでこういう事例が適切だと思う」「こういう課題を持っているのでこう説明するといいかもしれない」など、商談時のアドバイスを添えることで、セールスも相手のイメージをより一層しやすくなります。

文章力

横山:最後に文章力です。これは社内連携のためなのですが、インサイドセールスチームはコール時のヒアリング内容をメモしてセールスにパスすることが多いため、毎日結構な量の文章を書いています。

横山:ヒアリングした内容を余すことなく、誤りなくセールスにテキストで伝えなければならないのです。ヒアリングまでは上手くいっていても、この情報伝達で齟齬が生じてしまってはヒアリングした意味がありません。また、情報に抜け漏れや誤りがあると、セールスが毎回インサイドセールスに「これどういう意味?」「これって聞いた?」と確認をしなくてはいけなくなります。これはお互い時間の無駄遣いですよね。とにかく1分1秒の動きが重要なチームなので、無駄なことに時間が割かれるのは致命傷です。こういう理由で文章力もハイパフォーマーには必要なのです。

研修プログラムとスキルチェックシート

ーQ. ではそのようなスキルを身につけるために用意している研修を教えてください。

横山:はい。まずは研修から説明します。

インプットとアウトプットのバランスを意識した研修プログラム

横山:これが新人入社時の研修プログラムです。まずはしっかりお客様の興味喚起を行うための基礎知識として、サービス理解やインバウンドの対応フロー理解を行います。

横山:次にハイパフォーマーのコールを実際に確認してもらいつつ、導入事例を学び、とにかくインプットを増やしていきます。その後はロープレや日報報告を行い、アウトプットよりの研修を行います。必要なインプットを終えたらあとはひたすらアウトプットを行うのみですね。ロープレは研修期間だけでなく、もっとパフォーマンスを上げられそうだな、と感じた時はいつでも実施をしています。

使用ツールなど含め包括的にレクチャー

横山:もう少し細かくみた研修プログラムです。これを見てもらうとわかるのですが、PCの設定から始まり、ツールの登録や使い方までかなり細かくプログラムを組んでいます。教えておきたいことがとにかく多いので、人によってばらつきがでないようこうやってスプレッドシートに全てまとめています。

横山:テキスト入力1つとってみても、単語登録や定型文登録、入力補助ツールの使用でかなりの工数削減になります。コールという本業に少しでも多くの時間を使ってもらうため、このあたりはできることは全てやってると思います。

星取表で習得具合をチェック

横山:次に星取表です。これは研修内容を理解できたかどうかの習熟度合いを個人別にチェックしているリストです。これがあれば各人あと何を学ぶ必要があるのかすぐに把握できますよね。目に見えることで「早く全部◎にしよう!」というモチベーションも湧きます。

横山:また、チームでは業務の兼ね合いや急な体調不良で他の人のタスクを手伝うシーンが必ず発生します。「この人が休んだからこの業務が止まっている」という状況は最悪ですし、どの業務を誰が行えるのかを可視化しておくことはそのような時にも役立ちます。

ロープレチェックシートでトークスキルをチェック

横山:最後にロープレチェックシートを紹介します。

横山:コール時のトークスキルを高めるためには、実践練習がやはり欠かせません。ただ、ロープレも明確な評価基準がないと、実施する人によってクオリティが異なってしまいます。

横山:弊社ではこのようにロープレ時のチェックリストを設けており、これに沿ってロープレでのパフォーマンスを評価しています。このシート、参考にしたい方がいればプレゼントするのでぜひこちらからダウンロードしてみてください。

まとめ

いかがだったでしょうか。全3回にわたって、ベルフェイスのインサイドセールスグループの取り組みをインタビューしてきました。体制・オペレーションから始まり、KPI・目標管理、人材育成まで、あらゆる側面から他社でも活かせる内容をお届けできたのではないかと思っています。

Sales Tech Hubでは今後も実践的なセールスノウハウを提供していく予定なので、ぜひ今後ともご覧ください!

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